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2005年08月24日
ハイドロキノンとは
2005,08,24, Wednesday
皮膚病AtoZ 「ハイドロキノンとは」
ハイドロキノン製剤使用説明書
皮膚の色素沈着性疾患に対するハイドロキノン製剤を用いた治療法について説明いたします。
ハイドロキノンは肝斑、老人性色素斑、炎症後色素沈着症(かぶれやニキビあとのシミ)などのいわゆる「しみ」の治療、あるいは種々の皮膚疾患に対する レーザー治療や液体窒素凍結療法後の炎症後色素沈着の予防的治療などに際して使用いたします。現時点ではこれらの疾患の治療としてはビタミンCの内服やイ オントフォレーゼ、一部の疾患にはレーザーなどの使用以外には市販品のメラニン生成抑制作用の弱い化粧品(ルシノール、コウジ酸、アルブチン、プラセンタ エキスなど)を外用するしかありません。以前からハイドロキノン(Hydroquinone)やその誘導体に皮膚脱色作用があることは知られていました が、刺激性などの副作用から使用困難な場合でも弱いステロイド(副腎皮質ホルモン剤)を加えることによって刺激症状がほ少なくなります。
【治療法】
1) 1日2回(朝・晩)、ハイドロキノン製剤を局所に単純塗布していただきます。ステロイド添加製剤・無添加製剤の選択や使用期間・外用回数は症状に応じて変わりますので、主治医の方からご説明いたします。
2) 外出時にはサンスクリーン剤(日焼け止め)などで遮光してください。
3) より効果を求める場合には、レチノイン酸などと併用することがあります。
4) 中等度以上の刺激、紅斑、皮疹が現れたら使用を中止してください。また、目に入らないように注意してください。傷を有する部位や日焼け後、汗疹(あせも)などがある部位には使用しないでください。
【副作用】
1) 皮膚刺激作用、皮膚感作性など
2) ステロイド併用では、ステロイドの長期使用により皮膚萎縮、毛細血管拡張など
3) レチノイン酸併用では、レチノイン酸による皮膚刺激作用など
投稿者 mildix : 03:38
ケミカルピーリングについて
2005,08,24, Wednesday
皮膚病AtoZ 「ケミカルピーリングについて」
●ケミカルピーリング(グリコール酸)●
治療方法のご説明と注意事項
治療方法のご説明と注意事項
■概略と治療方法
ケミカルピーリングとは、お肌に化学物質(酸)を塗布することにより、角質や表皮を剥離・溶解させる行為を総称して言います。欧米ではシワの除去や美白の ためにより強い酸を用いた深いレベルでのピーリングが行われていますが、日本人の肌では問題を残すことが多いため、当クリニックでは、安全性の高いグリ コール酸を用いたケミカルピーリングを行います。グリコール酸ピーリングは浅いピーリングで、角層のみを剥離、もしくは角層を薄くする効果があります。こ のピーリングには後述のように様々な効果がありますが、主にニキビに対する治療の有効性が広く認められ、特に保険では治しにくい難治性のニキビ治療に用い られています。方法としては、洗顔し、汚れを取り除いたお顔に、皮膚の状態に合わせた濃度のグリコール酸ゲルを塗布し、一定の反応時間後、水洗し、反応を 終了させます。
まず、施術の1週間前より、3~5%のグリコール酸ローションにて、自宅でお手入れをしていただきます(ホームピーリングキットを ご用意しています)。その後まず、10%の濃度で1回、問題がなければ2週間後以降には20%で約2週間から4週間の間隔にて維持していただきます。習熟 後はご自宅で最初より高濃度のホームピーリングキットで自宅ケアに移行していただきます。
<期待される効果>
グリコール酸ピーリングには以下のような効果があります。
○ 角層を薄くし、肌をスムーズに柔らかくする。
○ 表皮を厚くし、皮膚に張りを与える。
○ 表皮層のメラニン生成を抑制し、色素沈着(シミなど)を改善する。
○ コラーゲンを増加させ、皮膚の張りや弾力性・水分保持に寄与する。
○ 目で見えるレベルのコメド(面疱)の表面の角質を溶解し、つまりの本体を露出させ
やすくする。あるいは目で見えないレベルのつまりを改善する。
○ 酸により毛包部の殺菌を行う。
これらの効果は、1回の施術で出現するわけではなく、効果の発現には個人差があります。また、他の施術と併用することでより大きな効果が得られます。特にピーリング後はビタミンCの吸収が良くなるため、ビタミンCのイオン導入との併用がお勧めです。
■治療後のアフターケア
★ 化粧は施術当日より通常どおり可能ですが、刺激感が強く出られた方は当日はお控え下さい。
★ 施術後5日までは、乾燥しやすいので化粧水や保湿剤などで十分にケアを行ってください。
★ 施術期間中は、強い紫外線を浴びる活動は禁止。帽子、日傘、サンスクリーン剤(SPF20位)などの紫外線対策を徹底して下さい。
投稿者 mildix : 03:35
パッチテスト
2005,08,24, Wednesday
皮膚病AtoZ 「パッチテスト」
パッチテストを受ける方へ
パッチテストとは、化学物質や薬剤または化粧品などが、皮膚 に対して刺激性やアレルギーを持っているか、背中や上腕内側に貼ってしらべる検査方法です。
<テストのためのあなたの来院日は次の通りです>
貼る日:
火曜日か土曜日になります( )日( )曜日- 時に来院して下さい。
(貼った翌日は来院しなくてもよい)
第1回判定日:
木曜日か月曜日になります( )日( )曜日-この日は 時 分までに来院して下さい。貼ったものをはがし,30分後に判定します.
第2回判定日:
金曜日か火曜日になります( )日( )曜日- 時 分迄に来院して下さい。
<当日持参していただく物>
1)
2)シャンプー・リンス・トリートメント類
3)毛染類
4)石けん類(洗顔用・浴用)
5)洗剤・柔軟剤・蛍光増白剤類(洗濯用・台所用)
6)その他
<注意していただく事>
1)テスト中は第2回判定が終わるまで(テスト部位の)入浴禁止です。(マークを消さぬように)また,汗 をかくような事は行なわないで下さい。
2)かゆくてもはずさないこと。また、かいたり、たたいたりしないで下さい。
3)肌着は必ず綿100%のものを着用して下さい。(腕に貼る場合は袖つきを)
4)テスト中は、運動や子供さんを抱いたり、大きな荷物をかかえたりしないで下さい。
(汗や動きによるテープのずれを防ぐためです)
5)テストを受ける7日程前から、日焼け(水泳等で)は避けて下さい。
6)化粧品は小分けせず容器のまま持参して下さい。
(シャンプー・リンス・洗剤の小分けは可能ですが、会社、商品名は必ず明確にして下さい)
7)予約日に来院出来ない場合は早めに連絡して下さい。
投稿者 mildix : 03:23
レチノイン酸とは
2005,08,24, Wednesday
皮膚病AtoZ 「レチノイン酸とは」
レチノイン酸外用剤使用上の注意
■ レチノイン酸の皮膚に対する作用
1. 角質をはがす(角質を薄く保つ)。
2. 表皮の細胞分裂を促進し、皮膚の再生を促す。
3. 皮脂腺の働きを抑え、皮脂の分泌を抑制する。
4. 真皮のコラーゲンの生成を促し、皮膚の小ジワを改善する。
5. 表皮内でヒアルロン酸などの分泌を高め、皮膚をみずみずしく保つ。
■ 外用の仕方
1. 刺激の少ない石鹸をよく泡立てて優しくなでるように洗います。洗い流す時には皮膚を強くこすらないでぬるま湯ですすいで下さい。
2. 洗顔直後は角質層が水分を多く含んでいるため薬剤の浸透性が良くなり、刺激が強く出ることがあります。その場合は洗顔後化粧水を使用してから20分程度待って外用して下さい。その後に少し時間をおいて保湿クリーム外用や化粧を行って下さい。
(洗顔→化粧水→レチノイン酸→保湿クリーム・化粧)
3. 塗る部分は症状に応じて異なります。ニキビでは目の周りを除いて顔全体、肝斑ではシミより一回り広め、老人性色素斑を高濃度で治療する場合はその部分に限 局して塗ります。但し、老人性色素斑が多発している場合にはその予備軍が他の部位にも数多くあることが想像されるので、ニキビと同様に顔全体に塗った方が よいでしょう。
4. 外用回数は基本的には1日2回連日ですが、刺激症状が強いようであれば1回に塗る量を減らす、あるいは1日1回にする、1日あけるなどで加減します。多くの場合は使用しているうちに慣れて使えるようになります。
5. 外用量は顔全体に1日2回の連日使用の場合、5gで約2週間が目安です。
■ 注意事項
1. 使用当初は塗っても全く反応が見られないことも多いのですが、数日後から塗った部分が赤くなり、角質が垢のようにポロポロ剥けてくることもあります。そし て刺激に対して敏感になりますが、これらの反応は通常のものであり、レチノイン酸が効果を発揮している目安でもあります。
2. 東洋人は欧米人に比べると反応が強く出る場合もあり、また赤味を嫌う事が多いので、あまり高濃度ではなく0.05%程度で連日外用する方がよいでしょう。
投稿者 mildix : 03:14
塩化アルミニウム
2005,08,24, Wednesday
皮膚病AtoZ 27号「塩化アルミニウム」
制汗剤(塩化アルミニウム液)の使用法
■ 作用機序1. アルミニウムイオンが汗中の成分(主に蛋白質)と凝固物を形成し、それによって汗孔を閉塞するためと考えられています。
2. 一部では継続使用にて汗腺の萎縮が報告されています。
■ 使用法
1. 腋窩(ワキ)では1日1回、就寝前によく患部が乾いた状態で薬剤を手にとって、あるいはコットンに染み込ませて、すり込むあるいは叩き込むようにして外用して下さい。夜は交感神経の働きが鎮まり、発汗が低下している時期であるためです。
2. 使用開始当初は連日外用して下さい。個人差はありますが数日から1週間で効果が出始めますので、その後は週に2~3回などご自身で調節して構いません。
3. できるだけ範囲を限局して使用して下さい。刺激が強い、あるいは赤いブツブツが出たときは使用を一時中止し、使用前後にベビーパウダーを併用してみて下さい。それでもおさまらない時は再来下さい。ステロイド外用剤を処方いたします。
4. 手足では効果が出にくいので、1日2回外用して下さい。一度外用後に乾燥させてからの2度塗りも時に効果的です。
5. 目の周り以外の顔にも使用できますが、刺激が出やすいため、小範囲でお試しになった後に気になる範囲全体に使用して下さい。顔用の抗コリン剤含有汗止めで はそのような刺激感はほとんどありません。作用機序の違いもあり、併用あるいは使い分けしてもよいでしょう。(お試し価格5mL=¥500、1回の外用で 2~3日持続)
■ 注意点
1. 基本的には70%エタノール液基剤でお出ししますが、刺激が強いあるいはアルコールでの脱水作用で乾燥しすぎるようでしたらエタノール除去した薬剤も用意しております。手足では1時間後くらいに保湿クリームを併用しましょう。
2. 外用後、1時間は洗浄、刺激物摂取、運動などは控えて下さい。
3. 「わきが」の場合にはエタノール溶液基剤の方が、表在菌を減らすため効果的です。*脱毛すると臭いは軽減します。動物性脂肪の摂取をお控え下さい。
4. 剃毛後は1日あけて下さい。刺激が出やすいためです。レーザー脱毛後は約1週間あけて下さい。
5. 発汗現象は交感神経支配のため、交感神経刺激作用のあるニコチン(タバコ)、カフェイン(コーヒー、紅茶など)、カフェイン類似物含有食物(チョコレート、ココアなど)を控えましょう。
6. アルミニウムは皮膚吸収がほとんど無く、通常の代謝機能があれば微量吸収されたものも速やかに排泄されるものと考えます。
投稿者 mildix : 02:51
制汗剤
2005,08,24, Wednesday
皮膚病AtoZ 「制汗剤」
制 汗 剤
(塩化アルミニウム液・パウダー)
(塩化アルミニウム液・パウダー)
■ 作 用
1)塩化アルミニウムが汗中の成分(主にたんぱく質)と凝固物を作り、汗孔をふさぐ
2)タルクが水分を吸着
3)サルチル酸とエタノールが表面の細菌の殺菌に働く
4)ベルガモット油がイソ吉革酸の臭いをカモフラージュ
■ 成 分
塩化アルミニウム(5%)
タルク エタノール
サルチル酸
ベルガモット油
塩化アルミニウム(20%)
■ 料 金
■ 使用方法
1.ワキは1日1回、パウダー:朝、液:夜使用。液で刺激が強い方は夜もパウダーを使用ください。
2.手足は1日2回(手足は効果が出にくいため、1度外用後乾燥させてからの2度塗りも効果的です)
3.患部が良く乾いた状態で使用します。
4.薬剤を手にとるか、コットンにしみ込ませてすり込むように、あるいは叩き込むように外用します。
5.外用後、1時間は洗浄、刺激物の摂取(タバコ、カフェイン、チョコレート類)、運動などは控えてください。
6.手足では1時間後くらいに保湿クリームを併用することをおすすめします。
○剃毛後は1日、レーザー脱毛後は1週間あけてご使用ください。
○個人差はありますが、効果の出初めまで数日から1週間かかりますので、使用開始時は連日外用し、その後は週
に2~3回など調節してゆきます。
○できるだけ範囲は限局し、刺激が強い場合や赤いぶつぶつが現れた際は一時中止し、使用前後にベビーパウダー
の併用、あるいは朝洗い流すことをしてください。
それでも治まらないときは処方されているステロイド外用剤を1日2回使ってください。
○エタノールでアレルギーをお持ちの方、乾燥しすぎて不快な方などにはエタノールを除去した薬剤もありますのでお申し出ください。
投稿者 mildix : 02:47
2005年08月13日
水いぼ(伝染性軟属腫)
2005,08,13, Saturday
皮膚病AtoZ 「水いぼ(伝染性軟属腫)」
◆「水いぼ」とは◆
特 に幼稚園児から小学校低学年によくみられるウイルスによる感染症です。時間の経過とともに大きくなりますが,せいぜい1ないし5mm程度で成長は止まりま す。大きいものでは中央がくぼんだ,光沢のある皮膚色から淡い赤色の小さなブツブツです。押しつぶすとチーズ様の白いかたまりが出てきて,この中にウイル スが含まれているので,これが皮膚につくとうつります。体幹のほか,腋窩,臀裂部などの皮膚が薄くて擦れる部位に好発します。水いぼが出来るとモルスクム 反応(水いぼ周囲の湿疹化)がみられるのでかゆくなりますし,それを引っ掻いてしまうので体のアチコチに広がったりします。アトピー性皮膚炎のような乾燥 肌を持った患児によくみられます。水いぼは多くのウイルス性疾患と同じく(水痘,麻疹,風疹など)自然に治ってゆくものですが,弱いウイルスなので免疫反 応も起きにくく(そのため,症状も軽いのですが),治るのに時間がかかります。何もせずに様子をみていれば,1個1個は2ヶ月程でなくなりますが,引っ掻 いてしまって自家接種により連続して他の部位に広がってゆくので,完全に無くなってしまうには約6ヶ月から3年(平均6~7ヶ月)かかります。
B.◆水いぼの伝染性◆
水いぼは,主に肌と肌の接触によってうつりますが,その他タオルやプールのビート板などの物を介して感染するとされています。伝染力は強くありませ ん。インフルエンザでは飛まつ感染ですので一人がくしゃみをすると近くの何十人が感染し,集団流行してしまいます。一方,水いぼでは体の接触による感染な ので,一人から一人への感染ですんでしまうので大流行にはいたりません。また,物を介しての感染では,ウイルスが付着していると思われるタオルなどを共用 しなければ,感染を防ぐことができます。
C.◆治療の種類と選択◆
ウイルス感染ですから,どの医師にもなる べく早く治療すべきであるとの認識があります。しかし,一般的に行われているいわゆる「水いぼとり」には確実な方法ではあるが痛みと恐怖を伴うという大き な欠点があり,上述したように自然治癒があるのだから,痛みの少ない治療を優先すべきである,あるいは全く放置するという考え方の医師もいます。一方,自 然治癒が多い反面,放置しているうちに数が多くなり,「水いぼとり」に頼らざるをえなくなったり,湿疹やとびひを併発して子供たちをもっと苦しめるはめに なることも経験します。「治療すべき」か「治療せざるべき」か,また治療するにしてもどの方法がよいのかについては一概には言えないのが現況です。どれを 選択するかは,子供には決めれませんので,ご家族でよく相談なさってください。
1)ピンセットによる圧出(curettage):約1時間前にペンレステープなど外用局麻剤使用した後にピンセットで摘み取る。
長所:直ぐに治る。欠点:痛みと恐怖。余りに小さいものは処置できない。
2)液体窒素凍結療法(Cryotherapy):綿棒などを液体窒素に浸して患部に押し当て,細胞外水分を凍らせて,細胞を脱水させて壊死にいたらせる。
長所:ピンセット処置よりは痛くない。欠点:痛み,痂皮形成など。
3)サリチル酸貼付:スピール膏を病変のサイズに合わせて切って貼付。数日すると白くふやけて脱落。
長所:痛くない,自宅で出来る。欠点:手間がかかる,周囲の健常皮膚を痛めることあり。
4)硝酸銀・トリクロロ酢酸:腐蝕させる。ケミカルピーリングの一種。
長所:痛みが軽度。欠点:軽い刺激感(硝酸銀の方が軽い,モノクロロ酢酸ではチクチク感強い)と硝酸銀では塗布部に2週間ほど角質の黒色の色素沈着が生じる。
5) 10%KOH(potassium hydroxide):1日1~2回綿棒で患部に約30日外用。刺激感(stinging)。強力なアルカリで蛋白を消化。
長所:痛み少ない。自宅で可能。欠点:刺激感と効果の不確実さ。
6)グルタールアルデヒド:1日1~2回綿棒で患部に毎日外用。褐色の色素沈着が現れる。
長所:痛み少ない。自宅で可能。欠点:皮膚の着色と効果の不確実さ。
7)ヨクイニンを内服:免疫反応を増強し,自然脱落を早めるといわれます
長所:痛みがない。欠点:毎日クスリを服用しなければならない。効果不確実。
8)自然に治るのを待つ:時間はさまざまですが,待てばほとんどの場合,消えます。湿疹病変のコントロールは同じく必要です。
長所:手間と金いらず。欠点:時間がかかる(半年から3年)。湿疹病変が増悪することあり。
9)その他にカンタリジン(cantharidin; Cantharone),レチノイン酸,5-Fu,1%imiquimod(Aldara)の外用などが有効であったと報告されていますが,当院では薬剤入手・コスト・刺激性の点から施行していません。
D.◆プール◆
昔はスイミングスクールで水いぼが多発して問題になったことがあります。この問題の研究をされた方によるとこの時の水いぼには、わきの下に多発すると いう特徴があり、ビート板がウイルスを媒介していた可能性が示唆されています。園や保育園ではビート板を使うことは少ないようですし、最近は衛生管理が良 くなったためか、スイミングスクールでの水いぼ問題を聞きません。旧文部省の通達で、ビート板の共用さえしなければ学校ではプールに入ってよいことになっ ています。プールの水の中に水いぼのウイルスが存在するかどうかは明確なデータがありませんが、主には肌と肌の直接的な接触によってうつりますので、大人 と違い子供たちプール遊びの特徴は裸でのじゃれあいである以上、プールに限らず集団生活をおくればうつります。しかし、じゃれあいも子供たちにとっては大 切でしょう。子供たちが安心してプール遊びができるように、また保護者が安心して見守れるように環境を整えて、プールの是非について各施設と保護者たちが 共通の認識を持つことが大切だろうと思います。プールに入っていいかどうかについては、医学的見地からだけではなく、施設の管理者など子供たちの健康を守 る義務を課せられた人たちの立場も尊重して決められるべきものでしょう。
E.◆注意点◆
1) 水いぼ自体の積極的な治療は別として,乾燥や痒みに対する治療は行うこと。
2) 肌と肌の接触により感染することが多いので,狭い浴槽などを使用するときは患児と直接肌を合わす機会を減らすように工夫する。
3) 水泳・水遊びの後は,全身をよく洗う。適宜,保湿剤などの外用を行う。
4) 緊密な接触によって感染するので,タオルやその他の衣服類,水泳時のビート板の共用をしないこと。
投稿者 mildix : 04:01
シミのレーザー治療
2005,08,13, Saturday
皮膚病AtoZ 「シミのレーザー治療-Q switched Nd-YAG Laser」
当院では、色素性疾患の治療にQスイッチの付いたNd-YAGレーザーを使用しております。
主な対象疾患は
・老 人 性 色 素 斑 (シミ)、雀 卵 斑 (ソバカス)
・刺 青
・大 田 母 斑
・ア ー ト メ イ ク
・異 所 性 蒙 古 斑
・外 傷 性 刺 青
・扁 平 母 斑
レーザー治療の原理
特定の色素が存在する部位にその色素に吸収されるレーザー光を照射した場合、レーザー光が色素に吸収されます。そして、光エネルギーが熱エネルギーに変換され、その色素が熱せられ、やがて熱せられた色素から周りの組織に熱が拡散し、熱障害(軽度の火傷)をおこします。それが表面のかさぶたとなって脱落します。
※一部の光は衝撃波となり、対象物を細かく粉砕し、体の中の掃除をするマクロファージが食べて処理をすることによって色素が徐々に薄くなっていきます。従って、真皮内にあるものは治療回数として複数回かかってしまいます。
治療経過
照射直後に表面に軽度の火傷(レーザー照射当日)
↓
・照射後1週間は傷を保護するために、照射部位に軟膏とテープを使用していただきますが、テープの上からのお化粧は可能です。
薄くて濃いかさぶた(照射後2~3日)
↓
かさぶた脱落(照射後7日)
・上皮化後最低3ヶ月は炎症後色素沈着を少なくするために美白剤と日焼け止めクリームは必ずご使用下さい。
色素沈着が一番強い時期(照射後1ヶ月)
↓
・美白剤:ハイドロキノとレチノイン酸を使用します(別途料金が必要です)
徐々に色素沈着が薄くなる(照射後1~3ヶ月)
診察から治療までの手順
カウンセリング⇒同意書⇒洗顔⇒写真撮影⇒表面麻酔(約30分~1時間)⇒レーザー照射⇒患部の冷却
⇒外用剤とテープで患部を保護⇒1週間後に再来
※表面麻酔:全く無痛ではありませんので、痛みに弱い方や痛みを強く感じる部位では麻酔を要します。
また、「まぶた」などでは注射にて麻酔を行う場合もあります。
A メラニン系疾患
①老人性色素斑(シミ)、雀卵斑(ソバカス)
これらは老化や紫外線による表皮のみのメラニン色素の沈着です。顔や肩、前胸部から手背部などの露出部に好発します。
②太田母斑
これは生まれつき、または思春期頃(遅い方では30歳過ぎから)に現れる黒~紺、茶褐色のアザで皮膚の真皮にメラノサイトがあり、その中にたくさんのメラニン色素が含まれている状態で、深い位置にあると青っぽく、浅い位置にあると茶色っぽく見えます。
③異所性蒙古斑
生まれつき臀部にある青いアザが蒙古斑ですが、この蒙古斑が臀部ではなく背部や胸部に見られるものを異所性蒙古斑と呼びます。成人にもなって消えないで残っているものに対しては、太田母斑と同様にQスイッチの付いたNb‐YAGレーザーで治療を行います。
④扁平母斑
生まれつき、または思春期から現れてくる茶色いアザで、状態は表皮にメラニン色素が沈着しているもので、シミやソバカスと同じものですが、このアザは再発の可能性があります。治療前よりも悪化してしまうことはまずありませんが、治療する前から100%治るとは断言できません。一度に全部を治療するのではなくアザの一部分に試しにレーザーを照射してみて、その結果を確認してから全体的な治療を行う方が安心です。
⑤肝斑
これはホルモンの関係で現れるシミで、やはり表皮のメラニン色素が沈着している状態です。出産後などに両頬に対称的に現れるので普通の老人性のシミと区別できます。また、経口避妊薬のピルの長期服用でも現れますし、紫外線を浴びると濃くもなります。肝斑に対してのレーザー照射は効果がないばかりか、多くの場合照射することにより濃くなります。内服薬やメラニン抑制クリーム(美白剤)、ケミカルピーリングで治療をします。この肝斑と老人性色素斑が合併して見られる方が少なからずおられますが、その際は先ず肝斑の治療を優先して行い、その後はっきりと残っている老人性色素斑に対してレーザー治療を行います。
B 刺青やアートメイク
①刺青
刺青は真皮に色素が入っていますので、Qスイッチレーザーで治療を行います。ごく色の薄いものでは1回で目立たなくなること もありますが、平均的には5回程度の治療回数がかかります。また、黒以外の色(黄色、緑、青、紫など)では治療回数がさらにかかり、完全に消しきれない場合があります。刺青の色素のよっては金属(水銀など)を含んでいるものがあり、レーザー照射によって逆に変色してしまう可能性もあります。
②アートメイク
アートメイクも刺青と同じ状態です。全部を消すのではなく、太過ぎたアートメイクを部分的に細くすることも可能です。
③外傷性刺青
交通事故などで極めて細かい砂利などの破片が皮膚の真皮内に入り込んだままいなった状態です。これもQスイッチレーザーで治療を行います。
投稿者 mildix : 03:22
円形脱毛症
2005,08,13, Saturday
皮膚病AtoZ 「円形脱毛症」
1)発症機序:成長期毛器官に発現する不明の自己抗原に反応するリンパ球が産生するサイトカインにより,成長期毛包が障害されて生じる,全身症状は伴わないが,一種の自己免疫疾患であると考えられています。2)症状・病型:病変部は境界鮮明で,単発または多発,脱毛斑は類円形でその部分には毛がなく滑らかで柔らかい皮膚となります。活動期の脱毛巣の周辺では特有の“感嘆符毛(毛 幹部は太いが毛根部は萎縮して細り,「!」に似る:成長期に何らかの傷害が加わり,休止期へ移行して毛の角化が妨げられたもの)”を認める。一般的には自 覚症状はないが,脱毛前や活動期には軽度の痒みや違和感(いじいじ,じがじが)を生じることがあります。生えてきた毛は最初は軟毛ですが,徐々にしっかり した毛に変わります。白毛のこともあります。10〜20%に爪の表面に点状凹窩,縦溝などの変形をみます。
① 単発性円形脱毛症(alopecia areata simplex:AA-S):孤立性の脱毛巣が1〜3個
② 多発性円形脱毛症(AA multiplex:AA-M):脱毛巣が多発。通常型は予後良好だが,病巣が多発融合するものは難治(多発融合型)。
③ 全頭脱毛症(A totalis:AT):全頭髪が脱落
④ 汎発性脱毛症(A universalis:AU):眉毛,睫毛,腋毛,陰毛,体毛なども脱落
⑤ 蛇行状脱毛症(ophiasis):後頭部から耳後部の生え際に境界鮮明な帯状の脱毛巣で発症
* ③,④,⑤ともに難治。ATやAUは多発する脱毛巣が拡大融合しながら全頭に及ぶ場合と,最初からすべてが脱落する場合がある。
3)検査
① 血液検査:抗核抗体,白血球文画(好酸球数),IgE,時に副腎皮質機能,甲状腺機能(マイクロゾーム抗体,サイログロブリン抗体含む;特に小児)・・・アトピーや各種自己免疫疾患の合併が少なくないため。
② 爪甲変化:特に女性では爪甲変化が予後因子の一つになるとの報告あり。
4)治療
① 血流改善
・ 塩化カルプロニウム液(フロジン液):
・ ミノキシジル製剤:ステロイド外用と併用が有効との報告あり(国内は1%、海外は2%と5%製剤あり)。
② 炎症・免疫調整
・ ステロイド外用:年齢が若いほど,出現から治療までの期間が短い(1年以内)ほど効果的。Very strongクラスを1日1〜2回。
・ ステロイド内服:成人ではプレドニン30mg/連日もしくは40mg/隔日で開始し,2〜3週ごとに5~10mgの減量で一般的には2〜3ヶ月前後で毛髪 が新生します。5~10mg前後まで減量あるいは中止した際に新生毛が再脱落することが少なくない。10mg/日以降は1mg/1~3週で微量減量した り,ステロイド外用を併用。
・ ステロイド局注:難治性の小脱毛斑に使用。局注後4〜6週である程度の発毛を認める(60〜70%)。1〜2cm間隔でケナコルトAを5mg/mlで1ヶ 所に0.05~0.1ml注射。2〜4週で再注射。3ヶ月で発毛なければ無効。注射部位のみの発毛や中止後の脱落が多い。
・ 免疫抑制剤内服・外用:過敏な反応を抑えるためにステロイドと同様な目的にて使用されることがあります。
・ 局所免疫療法(contact immunotherapy):自然界には存在しない強力な感作性物質であるSADBEやDPCPにて軽度の接触性皮膚炎(かぶれ)を局所に起こさせる治 療法。1%SADBEアセトン溶液で感作,成立後10-16%溶液程度から2週間に1回程度で濃度を上げて、軽い皮膚炎が生じる程度の濃度で維持する。改 善率は通常型のAA-SとAA-Mでは88%,ATで70%,AUで53%だが,寛解率は順に42%,18%,0%の報告されています。小児の難治症例に も施行できるのが利点ですが,症例によっては感作が成立しないことがあります。
・ PUVA療法:8-MOP内服あるいは外用後にUVA局所照射する。90%以上の発毛が約50%に認められる。50%以上の脱毛症例では58%,ATでは 50%,AUでは40%。長期PUVA療法の副作用(発癌性),治療中止後の再発率の高さから余り行われなくなっている。(当院ではおこなっておりませ ん)
③ その他
・ グリチロンやセファランチン内服:古来使用されるも二重盲検法による評価なし。症状固定までの間投与?
・ 抗アレルギー剤内服:痒みを伴うときに併用します。
・ 液体窒素冷却療法:1〜2週に1回のスプレー噴霧・綿球法にて70%の寛解,97%に60%以上の発毛認めた報告あり。血流改善作用あり。
5)予後と自然経過:230例のAA患者を20年間経過観察し,思春期前発症では50%,思春期以後発症例の23%がATへ移行し,230例中87%に一度は再発したとも報告されています。アトピー素因を持つ小児期発症AAではATやAUへ移行しやすく寛解も困難なことが少なくありません。
・ アトピー素因がなく,成人で孤立性病巣が単・多発する場合は予後良好
・ アトピー素因を持ち,小児期に発症した例は難治
・ いずれの場合も発毛(寛解)と再発を繰り返すことが多い
6)脱毛症の一般的ケア:下記のことに心掛けましょう。
・ 煙草を控える(ニコチンが末梢血管を収縮させ,局所の血流を低下)
・ 日常のストレスを避け,睡眠を十分にとる
・ 毛髪や頭皮を清潔に保つ(毛穴の皮脂などのつまりを除去)
・ 頭皮を指腹でマッサージし,血液循環をよくする
・ 髪を結う際には負担がかからないようにする(引っ張りすぎない)
・ バランスのとれた食事(赤みの肉,魚,大豆などのタンパク質摂取し,脂肪を控える)
Q1.円形脱毛症の際に、グリチロン®やセファランチン®といった内服薬とともにフロジン®液やトプシムクリーム®(ステロイド)などが処方されますが、朝と夜の使い分けはどのように行われますか?
A1. 円形脱毛症は一種の自己免疫疾患(自分のリンパ球が毛を攻撃して脱毛する)と考えられており、それを抑えるためにステロイドやシクロスポリンなどの免疫抑 制剤が使用されます。また、よく男性の育毛剤の広告にみられるように血流促進(毛への血の流れをよくする)作用も重要と考えられているために、フロジン® 液(塩化プロニウム:副交感神経刺激薬で血管拡張作用を有する)が使用されます。当院では主に患者様の使用感の観点から、朝にはべとつかないフロジン® 液、夜にはステロイドクリームを使用してもらっています。ステロイドにも液剤がありますが、髪などへ付着するなど多量に不必要に使用されるきらいがあるた めに、クリームを基本としています。
投稿者 mildix : 03:17
STD(性行為感染症)
2005,08,13, Saturday
皮膚病AtoZ 「STD:性行為感染症(性病) について」
STD(Sexally Transmitted Disease)とは:従 来、性病というと性病予防法で定められた梅毒、淋疾、軟性下疳、ソケイリンパ肉芽腫症の4種類でしたが、近年では性行為によって感染する危険性の高い疾患 をSTD(性行為感染症)として分類しています。そのため、上記以外にもクラミジア、カンジダ症、陰部単純ヘルペス、尖圭コンジローマ、トリコモナス、疥 癬、毛ジラミ、ウイルス性肝炎、HIV感染症(エイズなど)など様々な疾患が含まれています。最近は、若い人を中心にSTD(性病)が増加していると言わ れています。正しい知識が無い為にいつの間にかピンポン感染を来たし家族や恋人にうつしてしまうケース(水平感染)以外にも、母子感染などの垂直感染も知 られています。正しい知識を身に付けて、コンドーム使用などによって予防することが重要です。多くのSTD(性行為感染症)は、早期に発見し治療すれば治 る病気です。思い当たる事があれば医療機関で簡単な血液検査、膣・尿道分泌液検査などを受けましょう。
STDの予防について:
(1) セックスの相手は限定しましょう。 又、STDと診断されたときは、パートナーと一緒に検査や治療を行いましょう。
(2) セックスの時は必ずコンドームを使いましょう。 避妊目的でピルを服用しても性感染症の予防にはなりません。
(3) 生理の時は、セックスを控えましょう。生理の時は、普段よりさまざまな菌やウイルスに感染しやすいので、セックスは控えましょう。
代表的なSTD:梅毒
梅 毒はTreponema pallidumという病原体による以前には代表的な性感染症でしたが、抗生物質のお陰で、最近 では全性感染症の中で約0.8%と発病率は低くなってきました。梅毒は、セックスやキスの時に、皮膚や粘膜の小さな傷から、感染します。又、輸血から感染 することもあります。母親が感染していると、胎盤 を通じて胎児にも感染します(既婚の妊婦の中で約0.2%が梅毒検査で陽性)。
■どんな症状があるの?
潜伏期間は10日~90日間と言われています。多くは3週間前後で症状が出ます。
第1期:
感 染から3ヶ月くらいまでの症状を第1期といいます。感染した人と接触した部分(性器、直腸、口など)に、 1cmほどの赤みのあるしこりができます。そのあとに、太ももの付け根(リンパ節)が腫れてきますが、痛みがほとんどないため、気づかないことが多いので す。そのまま放っておくと、症状は、自然になくなりますが、決して感染がおさまったわけではなく進行してゆきます(第2潜伏期)。
第2期:
リ ンパ節内で増殖した病原体が、全身に広がる時期を第2期といいます。感染後3ヶ月くらいから、全身の 倦怠感や微熱などの不快感、ばらの花びら状の赤い発疹、手のひらや足の裏の平らな丘疹、外陰部や肛門周辺にイボ状の丘疹など、いろいろな 症状が現れますが、いずれも痒みや痛みがありません。この症状が、現れたり、消えたりを、3年間ほど繰り返し、自然になくなります(潜伏梅毒)。
第3期・第4期:
感 染後、2年~3年を経過すると、筋肉、骨、内臓などに梅毒によるゴム腫と呼ばれる結節ができ、次第に 大きくなります。この時期が第3期です。感染後、10年以上経過したものを第4期といいます。この時期には、症状もかなりすすみ、心臓、血管、 脳や神経まで梅毒に侵されています。症状は、大動脈瘤、痴呆、進行性マヒなどとなって現れます。
■どんな検査をするの?
梅毒かどうか血液検査で確認します。但し、血液検査は、感染してから6~8週間経過しないと きちんとした判定が出来ません。
■どんな治療法・対処法があるの?
ペニシリン系抗生物質の内服や注射で治療します。ペニシリンのアレルギーのある人には他の抗生物質で治療をします。
性器ヘルペス(単純疱疹Ⅱ型)
単 純疱疹は、単純ヘルペスウイルスによる感染症です。口唇にできるものがⅠ型、陰部にできるものがⅡ型ですがオーラルセックスが一般化して両方を来たす方が 増えています。最近では20歳代の感染が多いと言われています。症状としては、小さな水疱が出来て痛みを伴います。女性で再発を繰り返す方も珍しくありま せん。特に女性の初感染では、病変が高度で発熱など全身症状を伴う事があります。妊娠中に感染すると、出産時に産道で感染する恐れがあります。又、今は症 状がなくても、疲れているときや、 風邪などの病気で身体の抵抗力(免疫力)が低下することで、再発することもあります。
■どんな症状があるの?
初感染の場合、3日~7日の潜伏期間をおいて症状が現れます。発熱や倦怠感が起こり、次に米粒大 (1mm~2mm)の水ぶくれが、女性は外陰部や膣に、男性は亀頭包皮にできます。水ぶくれは破れて、びらんや 潰瘍へと変化します。下着が触れたり、排尿をするだけで、痛みを感じるようになります。 中には、外陰部がタラコのように腫れ、激痛から歩行・排尿困難になったり、足の付け根のリンパ節が腫れることも あります。この症状は2~3週間続きます。
■どんな検査をするの?
水疱を見ると、おおよその判断がつきますが、正確な診断をするためには血液検査と水疱内での、ウイルスの存在を確認します。
■どんな治療法・対処法があるの?
治療法は、抗ウイルス剤を局所に塗ったり、内服薬を投与する方法があります。出来るだけ早期の治療が効果的です。
尖圭コンジローム
潜 伏期間は一定ではありませんが、パポバウィルス群ヒト乳頭腫ウィルスによる感染症です。女性では、陰唇、肛囲、に多く、男性では陰茎冠状溝に多く乳頭状~ 花野菜状のニワトリのトサカに似たイボ状の皮疹が多発します。かたまって大きくなって、カリフラワー状になる こともあります。自覚症状はほとんどありません。ほとんどの場合は見て判断できますが、時に梅毒の症状に似ているため血液検査で梅毒ではないことを確認す る必要があります。
■どんな治療法・対処法があるの?
治療法は、腐食させるような塗り薬を塗ったり、液体窒素で凍結させます。 またレーザーや電気メスで焼き切ったりすることもあります。時間はかかりますが、治療を中断しないで続けることが大切です。
投稿者 mildix : 03:09
老人性のイボ
2005,08,13, Saturday
皮膚病AtoZ 「ウイルス性ではないイボの治療法」
イボとは:ウイルス感染によるものと、そうでないものがあります新 明解国語辞典で「皮膚の一部が病的に肥大して、丸く小さく突き出ているもの(広義では、物の表面の、小さな出っ張りを指す)」と説明されているように、一 般的には皮膚表面から軽度盛り上がった小さな出来物(腫瘍)をイボと称します。イボは俗称ですから、実際には様々な疾患が含まれています。例えば乳頭腫ウ イルスの感染による尋常性疣贅や扁平疣贅、異なるウイルスによる水イボ、その他の小さい皮膚良性・悪性腫瘍以外にも虫刺されの痕などが硬くなった痒疹を指 す方もおられます。しかし、多くはウイルス性のイボ、軟性線維腫、脂漏性角化症を称していることが多いようです。
Q and A 4)イボ
代表的なイボの治療法:種類と大きさに応じて治療法が異なります
疣贅(ウィルスによるイボ)を参照して下さい。
軟性線維腫・アクロコルドン(skin tag,):ハサミ切除、液体窒素、電気焼灼
中 高年、特に女性に多く、首回りやワキ、まぶたなどによくみられるウイルスが関係しないイボで比較的小さいものが多いのですが、様々なタイプがあり、そのタ イプによって最適な治療法が異なります。小さなもので、くびれながら皮膚表面から飛び出しているタイプでは、ハサミを使用して切除する方法が色素沈着など の傷跡が一番少ない点でお勧めです。痛みもチクッとするくらいで非常に軽度です。液体窒素では周囲へも色素沈着が及ぶことが少なくありません。大きなもの では液体窒素を使用するか、局所麻酔の注射をした後にサージトロンのような高周波メスで切除あるいは電気焼灼します。小さいけれど皮膚表面からあまり盛り 上がっていないタイプはハサミで切除できないので、液体窒素に比べて色素沈着の度合いが少ない中周波による電気焼灼がお勧めです。通常、麻酔は不要です が、痛みに弱い方はお申し出いただければ表面麻酔(テープ、クリーム)使用していただくことも可能です。麻酔が効果を発揮するまで30分はお待ちいただく ことになります。施術後に軟膏を塗布して終了です。多少の赤みがありますが、数日内に消退します。電気焼灼では約2週間小さな黒いかさぶたがくっついた状 態になりますが、無理やりとらないようにお願いします。
脂漏性角化症:液体窒素、電気焼灼、レーザー、切除
中年以 降に顔面、頭部など比較的露出部位に好発し、表面が顆粒状でざさざらし、少し褐色から黒色調を呈することが多く、体にも多発される方がおられます。老人性 疣贅とも呼ばれる良性の皮膚(表皮性)腫瘍です。老人性色素斑と混在することがあります。とても小さなタイプでは中周波による電気焼灼、大きいものでは液 体窒素かサージトロンのような高周波メスで電気焼灼します。他の腫瘍と紛らわしい場合には切除し、病理組織学検査を行います。保険適応となります(数と大 きさ、部位により料金は異なります)。処置後は液体窒素では放置、高周波メスでは軟膏とテープ保護、切除ではガーゼ保護が必要です。
投稿者 mildix : 03:06
ウィルス以外のイボ
2005,08,13, Saturday
皮膚病AtoZ 「ウイルス性ではないイボの治療法」
イボとは:ウイルス感染によるものと、そうでないものがあります新 明解国語辞典で「皮膚の一部が病的に肥大して、丸く小さく突き出ているもの(広義では、物の表面の、小さな出っ張りを指す)」と説明されているように、一 般的には皮膚表面から軽度盛り上がった小さな出来物(腫瘍)をイボと称します。イボは俗称ですから、実際には様々な疾患が含まれています。例えば乳頭腫ウ イルスの感染による尋常性疣贅や扁平疣贅、異なるウイルスによる水イボ、その他の小さい皮膚良性・悪性腫瘍以外にも虫刺されの痕などが硬くなった痒疹を指 す方もおられます。しかし、多くはウイルス性のイボ、軟性線維腫、脂漏性角化症を称していることが多いようです。
Q and A 4)イボ
代表的なイボの治療法:種類と大きさに応じて治療法が異なります
疣贅(ウィルスによるイボ)を参照して下さい。
軟性線維腫・アクロコルドン(skin tag,):ハサミ切除、液体窒素、電気焼灼
中 高年、特に女性に多く、首回りやワキ、まぶたなどによくみられるウイルスが関係しないイボで比較的小さいものが多いのですが、様々なタイプがあり、そのタ イプによって最適な治療法が異なります。小さなもので、くびれながら皮膚表面から飛び出しているタイプでは、ハサミを使用して切除する方法が色素沈着など の傷跡が一番少ない点でお勧めです。痛みもチクッとするくらいで非常に軽度です。液体窒素では周囲へも色素沈着が及ぶことが少なくありません。大きなもの では液体窒素を使用するか、局所麻酔の注射をした後にサージトロンのような高周波メスで切除あるいは電気焼灼します。小さいけれど皮膚表面からあまり盛り 上がっていないタイプはハサミで切除できないので、液体窒素に比べて色素沈着の度合いが少ない中周波による電気焼灼がお勧めです。通常、麻酔は不要です が、痛みに弱い方はお申し出いただければ表面麻酔(テープ、クリーム)使用していただくことも可能です。麻酔が効果を発揮するまで30分はお待ちいただく ことになります。施術後に軟膏を塗布して終了です。多少の赤みがありますが、数日内に消退します。電気焼灼では約2週間小さな黒いかさぶたがくっついた状 態になりますが、無理やりとらないようにお願いします。
脂漏性角化症:液体窒素、電気焼灼、レーザー、切除
中年以 降に顔面、頭部など比較的露出部位に好発し、表面が顆粒状でざさざらし、少し褐色から黒色調を呈することが多く、体にも多発される方がおられます。老人性 疣贅とも呼ばれる良性の皮膚(表皮性)腫瘍です。老人性色素斑と混在することがあります。とても小さなタイプでは中周波による電気焼灼、大きいものでは液 体窒素かサージトロンのような高周波メスで電気焼灼します。他の腫瘍と紛らわしい場合には切除し、病理組織学検査を行います。保険適応となります(数と大 きさ、部位により料金は異なります)。処置後は液体窒素では放置、高周波メスでは軟膏とテープ保護、切除ではガーゼ保護が必要です。
投稿者 mildix : 03:06
各種治療法について
2005,08,13, Saturday
(ニキビ痕:各種治療法について)
症状
いわゆるニキビ痕と称するものには、主に2種類あります。一つは形の異常として皮膚表面が凸凹した状態を指し、ニキビ瘢痕(acne scar)と呼ばれます。もう一つは色の異常として赤みが長く続いてしまい、その後に茶色くシミを残す炎症後色素沈着(post inflammatory pigmentation)です。新しいニキビができると引き続き新たなニキビ痕ができる可能性がありますので、先ずは新たなニキビの発生をできるだけ少なくするようにコントロールすることが重要です。また、両者の治療法は一部異なりますので分けて考える必要があります。参考:ニキビ・ざ瘡・Acne
炎症後色素沈着の治療
シミ治療に準じます。何らかの炎症によって、皮膚のメラニン産生細胞での生成が高まり、表皮細胞に過剰にメラニン色素が保持されている状態です。治療に伴う刺激症状が少ないものから列挙すると、ビタミンC化粧水、グリコール酸とビタミンCが一緒になったマイルドピーリングローション、グリコール酸ケミカルピーリング、ハイドロキノンやレチノイン酸などの美白剤となります。これらはいずれも現存するニキビの治療と併行して行うことができますし、ニキビ治療にも有用です。もちろん日々の遮光には留意下さい。シミ:各種治療法についての肝斑・炎症後色素沈着の項を参照。
ニキビ瘢痕の治療
ニキビ瘢痕は、毛穴が強いニキビの炎症に伴って破壊され、真皮内で傷跡として中から引きつれている状態です。皮膚の触感などは上述したビタミンC化粧水、グリコール酸ケミカルピーリングやレチノイン酸によっても改善(角質層が薄くなり、真皮内コラーゲン増殖などによる)しますが、より一層の改善を望む場合には、道路舗装の際と同じように地ならしが必要です。すなわち真皮内にある程度の影響が及ぶように表面を削る(炭酸ガスレーザー)、あるいは真皮に到達するケミカルピーリング(TCA)を用いる必要があります。瘢痕では窪みの角に斜めから光が入るとハイライトがあたる壁面と影になる底がくっきりと分かれるためによけいに目立ってしまいます。角がとれてなだらかになるだけでも改善しますので、陥凹している部位のみならず周囲もあわせて治療することによって地ならしとなります。これらを数ヶ月ごとに繰り返すことによってさらなる効果を目指します。ただし、こうした治療のあとには約1週間キズを保護する必要があります。また、擦り傷や軽度のヤケドを起こさせるのですから、その後しばらくの間赤みが持続しますし、その後に炎症後色素沈着を大なり小なり来たすことになってしまいます。そのため、日焼け止めとハイドロキノンやレチノイン酸などの美白剤を併用することが必須となります。外用治療とTCAピーリングの中間的な位置づけになるのが、クールグライド(ロングパルスYAG)レーザーです。皮膚表面を傷つけない(non-ablative)レーザーで、毛細血管拡張症にも有用なので赤みの残っている瘢痕が適応です。約3週間間隔で4~5回は必要です。同様にキュリア(ダイオードーレーザー)も有効です。比較的大きな陥凹(へこみ)ではヒアルロン酸の注入にて段差を少なくする方法も適応となります。時間とともに吸収されるので、半年から1年での繰り返しが必要となります。また、キリで刺したような小さくて深い瘢痕(アイスピック瘢痕と呼ばれます)では1~1.5mmの専用の丸いメスでくりぬく治療も行われます。
(ダイオードレーザーキュリア画像)
各種治療法
①ビタミンC:下記治療が刺激症状にて使用できないときや化粧品として使用していただいています。
②ケミカルピーリング:グリコール酸などの弱い酸を用いて、皮膚表面の角質を整える治療で、ニキビ治療に特に有用です。角質を調整するとその下の皮膚も整えられることがわかってきています。グリコール酸には強くはないですが、メラニン色素の産生を抑える作用や真皮を厚くする作用がありますので、総合的な美肌(抗光老化)つくりに寄与します。肌のターンオーバーを目安に、10日から2週間の間隔で繰り返してゆきます。当院では手技を習熟後、ご自宅で継続していただきたく、独自のピーリングセットをご用意しています。洗顔後、ピーリング剤を塗布してマッサージするようになじませてゆきます。ピリピリした痛みを伴うこともありますが、ごく軽度です。冷却した後にビタミンCを外用(マスク使用、イオン導入など)するとより効果的です。施術後も通常通りにお化粧できます。セルフピーリングが面倒と思われる方には、安定型ビタミンCを配合した化粧水代わりにご使用していただけるマイルドピーリングローションをご用意していますので、洗顔後にご愛用の化粧水の前に日々ご使用下さい。
③ ハイドロキノン:チロシナーゼという酵素をブロックして、メラニン色素を作る細胞の中で色素が作られるのを抑えます。また還元作用によって出来てしまっているメラニン色素を薄くする作用もあります。当院では5%の濃度で使用していただいています。
④ レチノイン酸:ビタミンA酸(trans-retinoic acid:トレチノイン)。表皮細胞のターンオーバー(生まれ変わり)を早めて色素を早く外へ排出することによってシミを薄くするとともに、真皮でのコラーゲンを増生しますので、皮膚の光老化などの治療に汎用されています。使用に伴い、角質層が薄く維持されるようになるため、ハイドロキノンなどの薬剤の浸透性も高まるため、併用するとより効果的です。時に刺激症状のために使用が制限されることがありますが、使用量や回数を加減することで継続可能です。詳しくはレチノイン酸外用剤使用上の注意を参照してください。
⑤ クールグライド:外用治療とTCAピーリングの中間的な位置づけになるのが、クールグライド(ロングパルスYAG)レーザーです。皮膚表面を傷つけない(non-ablative)レーザーで、線維芽細胞に熱刺激を与えてコラーゲン産生を促します。毛細血管拡張症にも有用です。治療後は通常通りお化粧をすることができます。約3~4週間間隔で繰り返してゆきます。
⑥ TCAピーリング:35%(~60%)トリクロロ酢酸を患部に綿棒あるいはパフにて塗布するとfrostingと呼ばれる白色変化が見られ、その下に赤みが生じます。ムラがあれば、重ねぬリを行います。ある程度の蛋白凝固が進むとそれ以上には深く浸透しにくい傾向にあります。TCAはイボ治療に使用するモノクロロ酢酸などに比べると腐蝕作用・刺激感ともに少ないが、グリコール酸よりは刺激感が強く、塗布1~2分後から疼痛が生じてきますので、送風して軽減させます。約5分後に、水を含ませたガーゼやタオルなどで患部を約15分間冷却します。その後ステロイド含有軟膏を塗布します。約1週間でかさぶたが脱落しますので、それまでの間は治療部位を軟膏やテープで保護する必要があります。一般的に若年者ほど炎症後色素沈着をきたしやすいようですので、美白剤によるアフターケアを要します。グリコール酸ピーリングよりも明らかに改善効果は高くなります。
⑦ 手術・ヒアルロン酸:詳細は医師までご相談下さい。
いわゆるニキビ痕と称するものには、主に2種類あります。一つは形の異常として皮膚表面が凸凹した状態を指し、ニキビ瘢痕(acne scar)と呼ばれます。もう一つは色の異常として赤みが長く続いてしまい、その後に茶色くシミを残す炎症後色素沈着(post inflammatory pigmentation)です。新しいニキビができると引き続き新たなニキビ痕ができる可能性がありますので、先ずは新たなニキビの発生をできるだけ少なくするようにコントロールすることが重要です。また、両者の治療法は一部異なりますので分けて考える必要があります。参考:ニキビ・ざ瘡・Acne
炎症後色素沈着の治療
シミ治療に準じます。何らかの炎症によって、皮膚のメラニン産生細胞での生成が高まり、表皮細胞に過剰にメラニン色素が保持されている状態です。治療に伴う刺激症状が少ないものから列挙すると、ビタミンC化粧水、グリコール酸とビタミンCが一緒になったマイルドピーリングローション、グリコール酸ケミカルピーリング、ハイドロキノンやレチノイン酸などの美白剤となります。これらはいずれも現存するニキビの治療と併行して行うことができますし、ニキビ治療にも有用です。もちろん日々の遮光には留意下さい。シミ:各種治療法についての肝斑・炎症後色素沈着の項を参照。
ニキビ瘢痕の治療
ニキビ瘢痕は、毛穴が強いニキビの炎症に伴って破壊され、真皮内で傷跡として中から引きつれている状態です。皮膚の触感などは上述したビタミンC化粧水、グリコール酸ケミカルピーリングやレチノイン酸によっても改善(角質層が薄くなり、真皮内コラーゲン増殖などによる)しますが、より一層の改善を望む場合には、道路舗装の際と同じように地ならしが必要です。すなわち真皮内にある程度の影響が及ぶように表面を削る(炭酸ガスレーザー)、あるいは真皮に到達するケミカルピーリング(TCA)を用いる必要があります。瘢痕では窪みの角に斜めから光が入るとハイライトがあたる壁面と影になる底がくっきりと分かれるためによけいに目立ってしまいます。角がとれてなだらかになるだけでも改善しますので、陥凹している部位のみならず周囲もあわせて治療することによって地ならしとなります。これらを数ヶ月ごとに繰り返すことによってさらなる効果を目指します。ただし、こうした治療のあとには約1週間キズを保護する必要があります。また、擦り傷や軽度のヤケドを起こさせるのですから、その後しばらくの間赤みが持続しますし、その後に炎症後色素沈着を大なり小なり来たすことになってしまいます。そのため、日焼け止めとハイドロキノンやレチノイン酸などの美白剤を併用することが必須となります。外用治療とTCAピーリングの中間的な位置づけになるのが、クールグライド(ロングパルスYAG)レーザーです。皮膚表面を傷つけない(non-ablative)レーザーで、毛細血管拡張症にも有用なので赤みの残っている瘢痕が適応です。約3週間間隔で4~5回は必要です。同様にキュリア(ダイオードーレーザー)も有効です。比較的大きな陥凹(へこみ)ではヒアルロン酸の注入にて段差を少なくする方法も適応となります。時間とともに吸収されるので、半年から1年での繰り返しが必要となります。また、キリで刺したような小さくて深い瘢痕(アイスピック瘢痕と呼ばれます)では1~1.5mmの専用の丸いメスでくりぬく治療も行われます。
(ダイオードレーザーキュリア画像)
各種治療法
①ビタミンC:下記治療が刺激症状にて使用できないときや化粧品として使用していただいています。
②ケミカルピーリング:グリコール酸などの弱い酸を用いて、皮膚表面の角質を整える治療で、ニキビ治療に特に有用です。角質を調整するとその下の皮膚も整えられることがわかってきています。グリコール酸には強くはないですが、メラニン色素の産生を抑える作用や真皮を厚くする作用がありますので、総合的な美肌(抗光老化)つくりに寄与します。肌のターンオーバーを目安に、10日から2週間の間隔で繰り返してゆきます。当院では手技を習熟後、ご自宅で継続していただきたく、独自のピーリングセットをご用意しています。洗顔後、ピーリング剤を塗布してマッサージするようになじませてゆきます。ピリピリした痛みを伴うこともありますが、ごく軽度です。冷却した後にビタミンCを外用(マスク使用、イオン導入など)するとより効果的です。施術後も通常通りにお化粧できます。セルフピーリングが面倒と思われる方には、安定型ビタミンCを配合した化粧水代わりにご使用していただけるマイルドピーリングローションをご用意していますので、洗顔後にご愛用の化粧水の前に日々ご使用下さい。
③ ハイドロキノン:チロシナーゼという酵素をブロックして、メラニン色素を作る細胞の中で色素が作られるのを抑えます。また還元作用によって出来てしまっているメラニン色素を薄くする作用もあります。当院では5%の濃度で使用していただいています。
④ レチノイン酸:ビタミンA酸(trans-retinoic acid:トレチノイン)。表皮細胞のターンオーバー(生まれ変わり)を早めて色素を早く外へ排出することによってシミを薄くするとともに、真皮でのコラーゲンを増生しますので、皮膚の光老化などの治療に汎用されています。使用に伴い、角質層が薄く維持されるようになるため、ハイドロキノンなどの薬剤の浸透性も高まるため、併用するとより効果的です。時に刺激症状のために使用が制限されることがありますが、使用量や回数を加減することで継続可能です。詳しくはレチノイン酸外用剤使用上の注意を参照してください。
⑤ クールグライド:外用治療とTCAピーリングの中間的な位置づけになるのが、クールグライド(ロングパルスYAG)レーザーです。皮膚表面を傷つけない(non-ablative)レーザーで、線維芽細胞に熱刺激を与えてコラーゲン産生を促します。毛細血管拡張症にも有用です。治療後は通常通りお化粧をすることができます。約3~4週間間隔で繰り返してゆきます。
⑥ TCAピーリング:35%(~60%)トリクロロ酢酸を患部に綿棒あるいはパフにて塗布するとfrostingと呼ばれる白色変化が見られ、その下に赤みが生じます。ムラがあれば、重ねぬリを行います。ある程度の蛋白凝固が進むとそれ以上には深く浸透しにくい傾向にあります。TCAはイボ治療に使用するモノクロロ酢酸などに比べると腐蝕作用・刺激感ともに少ないが、グリコール酸よりは刺激感が強く、塗布1~2分後から疼痛が生じてきますので、送風して軽減させます。約5分後に、水を含ませたガーゼやタオルなどで患部を約15分間冷却します。その後ステロイド含有軟膏を塗布します。約1週間でかさぶたが脱落しますので、それまでの間は治療部位を軟膏やテープで保護する必要があります。一般的に若年者ほど炎症後色素沈着をきたしやすいようですので、美白剤によるアフターケアを要します。グリコール酸ピーリングよりも明らかに改善効果は高くなります。
⑦ 手術・ヒアルロン酸:詳細は医師までご相談下さい。
投稿者 mildix : 02:52
シワの各種治療法について
2005,08,13, Saturday
皮膚病AtoZ 「シワの各種治療法について」
はじめに(シワの発生について)
シワは年齢とともに脂肪や筋肉がやせをおこして皮膚と皮下組織の間でズレが生じること(たるみの主原因です)、皮膚(真皮)が加齢や紫外線などの影響によってコラーゲン線維やムコ多糖類などの基質が減少して皮膚が薄くなり、弾性線維の変性に伴い柔軟性を無くしてしまうこと、水分保持力が低下することなどがからみあって出現します。また、筋肉を収縮させて表情を作ったりすることを繰り返すことによってクセとしてシワが刻まれてくることも影響します。こうしたことを考えると、シワを少なくするには保湿とともに紫外線を防御しながら、年齢を重ねるとともに少しずつふくよかになっていくことだとも言えます。実際に見回してみても痩せた方よりもふくよかな方はシワが少ないですね。施術として行われるのは、皮膚の厚みをましてシワを少なくする(コラーゲン線維を増やす)、筋肉や脂肪などのかわりに皮下組織や真皮内に膨らませる成分をいれて容積を増やしてシワを持ち上げて少なくする、筋肉の動きをおさえる、などの方法です。
皮膚の厚みを出す:ビタミンC、レチノイン酸、レーザー、TCAピーリング
加齢とともに真皮の線維成分(コラーゲンなど)や基質成分(ヒアルロン酸などのムコ多糖類など)が減少すると皮膚表面に小ジワが増加します。擦り傷を負った部位(傷跡)にシワが少ないのにお気づきになったことはありませんか? 軽い瘢痕を作っているのですが、体は傷を治す際に欠損した組織を埋めるように線維成分や基質を作って、皮膚の厚みを増してゆきます(これが過剰に生じたのが、肥厚性瘢痕や瘢痕ケロイドです)。そのために傷跡が少し固く感じられたりするのです。コラーゲンを少しでも増やすことを目的にした治療には、刺激の少ないものからビタミンC外用、レチノイン酸の外用などがあります。レーザーも対象物に光が吸収されるとそこで熱が発生しますので、軽いヤケドを生じさせていることになります。実際に太田母斑(青アザ)で片方の目の周囲を治療していると、複数回繰り返した後に反対側に比べてシワが少ないのに気づきます。これらのレーザーを工夫して表面に傷を作らない程度に照射してもコラーゲン組織が産生されることが知られています。当然ではありますが、表面に傷を作る(かさぶたが出来る)タイプのレーザーの方がより高い効果を有しています。ケミカルピーリングにおいても同様で、グリコール酸を使用したピーリングよりもTCAなどの真皮内に直接影響を及ぼす(かさぶたが出来る)ピーリングの方がより効果的ではあります。ご自身の社会生活をお考えになって、どの程度までの治療を受けることが出来るかによって選択枝が変わってきます。かさぶたが出来るタイプでは約1週間傷をガーゼやテープにて覆っていただく必要があります。しばらくは(約2~3ヶ月)赤みが続きますし、その後の色素沈着を抑制するためにハイドロキノンやレチノイン酸などの美白剤をアフターケアとして外用していただきます。
①ビタミンC:下記治療が刺激症状にて使用できないときや化粧品として使用していただいています。
②ケミカルピーリング:グリコール酸などの弱い酸を用いて、皮膚表面の角質を整える治療で、ニキビ治療に特に有用です。角質を調整するとその下の皮膚も整えられることがわかってきています。グリコール酸は強くはないですが、メラニン色素の産生を抑える作用や真皮を厚くする作用がありますので、総合的な美肌(抗光老化)つくりに寄与します。肌のターンオーバーを目安に、10日から2週間の間隔で繰り返してゆきます。当院では手技を習熟後、ご自宅で継続していただきたく、独自のピーリングセットをご用意しています。洗顔後、ピーリング剤を塗布してマッサージするようになじませてゆきます。ピリピリした痛みを伴うこともありますが、ごく軽度です。冷却した後にビタミンCを外用(マスク使用、イオン導入など)するとより効果的です。施術後も通常通りにお化粧できます。セルフピーリングが面倒と思われる方には、安定型ビタミンCを配合した化粧水代わりにご使用していただけるマイルドピーリングローションをご用意していますので、洗顔後にご愛用の化粧水の前に日々ご使用下さい
③ レチノイン酸:ビタミンA酸(trans-retinoic acid:トレチノイン)。表皮細胞のターンオーバー(生まれ変わり)を早めて色素を早く外へ排出することによってシミを薄くするとともに、真皮でのコラーゲンを増生しますので、皮膚の光老化などの治療に汎用されています。時に刺激症状のために使用が制限されることがありますが、使用量や回数を加減することで継続可能です。詳しくはレチノイン酸外用剤使用上の注意を参照してください。
④ クールグライド:外用治療とTCAピーリングの中間的な位置づけになるのが、クールグライド(ロングパルスYAG)レーザーです。皮膚表面を傷つけない(non-ablative)レーザーで、毛細血管拡張症にも有用です。軽いチクチクした痛みがあります。約3~4週間間隔で繰り返してゆきます。
⑤キュリア:クールグライド同様に皮膚表面を傷つけないレーザーで、脱毛やにきび治療にも使用されるダイオードーレーザーです。ケミカルピーリングと組み合わせておこないます。
⑥TCAピーリング:35%(~60%)トリクロロ酢酸を患部に綿棒あるいはパフにて塗布するとfrostingと呼ばれる白色変化が見られ、その下に赤みが生じます。ムラがあれば、重ねぬリを行います。ある程度の蛋白凝固が進むとそれ以上には深く浸透しにくい傾向にあります。TCAはイボ治療に使用するモノクロロ酢酸などに比べると腐蝕作用・刺激感ともに少ないが、グリコール酸よりは刺激感が強く、塗布1~2分後から疼痛が生じてきますので、送風して軽減させます。約5分後に、水を含ませたガーゼやタオルなどで患部を約15分間冷却します。その後ステロイド含有軟膏を塗布します。一般的に若年者ほど炎症後色素沈着をきたしやすいようですので、美白剤によるアフターケアを要します。グリコール酸ピーリングよりも明らかにシワ改善効果は高くなります。
皮膚や皮下にボリュームを負荷(ふくらませる)して、表面のシワを延ばす:ヒアルロン酸
極端な例ですが、顔がむくんだり、打撲して腫れている時に皮膚のシワが浅くなっているのにお気づきになったことはありませんか? ヒアルロン酸は自身の約6000倍もの水を引き付けることによって膨らみます。その効果によって刻まれているシワを浅くしたり、その部位で折れ曲がりにくくしたり、くぼみを浅くします。製品のヒアルロン酸の重合度合いによって吸収される速度が異なります。また、よく動く部位では多少吸収が早くなるようです。重合度合いによって、吸収速度が異なる以外にもヒアルロン酸ゲルの固さが異なりますので、重合度合いの高い製品を皮膚の浅い部位に使用するとボコボコ感が残りやすくなります。そのため、適材適所で目的によって使用する製品を選択します。例えば浅いシワにはタッチライン、目の周囲ではレスチレン、鼻唇溝(ほうれい線)やあご出し、隆鼻、頬やこめかみの窪み修正などではより重合度合いが高いパーレーンなどを使用します。施術後の制限は特にありませんが、ヒアルロン酸をなじませるために患部のマッサージを行っていただきます。メークなどは通常通り行えます。副作用としては注入時の痛みがありますが、局所表面麻酔を行うことによって軽減されます。その他に注入局所の内出血などが起こりえますが、時間とともに消失します。
ヒアルロン酸治療を受けられる方へを参照下さい。
筋肉の動きを抑える:ボツリヌス菌毒素(ボトックス)
しかめっ面を繰り返すと、眉間に縦ジワが次第にくっきりと出てきます。おでこにシワを寄せることを繰り返すとおでこに横ジワが刻まれてきます。目じりのシワをカラスの足跡と言いますが、笑いジワとも呼びます。それぞれ、その皮膚の下にある筋肉(眉間ではすう眉筋、おでこでは前頭筋、目じりには目を閉じる眼輪筋が目の周りにあります)が収縮すると、筋肉と同じようには収縮できないその表面にある皮膚はたわみながら距離を縮めます。それがシワとして見られるのです。それが繰り返されると、若いころには柔軟であった皮膚も年齢とともに膠原線維の減少や弾性線維の変性によって柔軟性を失っていることも相まって、同じ部位で折れ曲がりやすいようにクセとして皮膚にシワが刻まれてきます。ハンカチにもたたみ癖として折り目がついてきたりするのと似ています。これらの折れ曲がりの頻度を少なくするために筋肉の動きを抑えるのがボツリヌス菌毒素注射です。シワが出来るのを予防することになります。しかも人間は立って生活しますので、下方向へ重力がかかりますから、刻まれていたおでこの横ジワも次第に伸びてきます。重力に従って自然にシワが伸びてくるので、出来上がりがヒアルロン酸などの充填剤を部分的に注入してシワを浅くする方法に比べておでこ全体で見た場合により自然できれいな仕上がりだと思います。筋肉の動きは、神経・筋接合部で神経終末からのアセチルコリンという物質の放出によってコントロールされています。ボツリヌス菌毒素はこのアセチルコリン放出を抑えるので、筋肉へ刺激が伝わらず、動きが止まります。但し、この作用はあくまでも一時的で、2~4ヶ月もすると次第に戻ってきます。そのため、施術が気に入った場合には完全に元に戻る前に繰り返すのがより効果的です。次第に施術間隔が伸びてゆきます。また、ヒトによっては意識しないでクセとして表情を作っていた場合(例えば、無意識のうちにしかめっ面をしていたなど)、そのクセが矯正されてしなくなるという効果もあります。施術は作用させたい部位の筋肉に皮膚面から注射を数箇所行います。術後の制限は特にありませんし、メークなども通常通り行えます。副作用としては、局所注射による内出血の可能性、軽度の一過性頭痛・違和感などです。また、前額(おでこ)や眉間の施術により多少の表情の変化やまぶたの重さを感じる方がおられますが、一過性です(効果も一過性であれば、副作用も一過性であるとも言えます)。初回の結果を参考にして、次回からの注射部位などを変更することによってより希望に沿った効果を目指します。
ボツリヌス菌毒素製剤についてを参照下さい。
シワは年齢とともに脂肪や筋肉がやせをおこして皮膚と皮下組織の間でズレが生じること(たるみの主原因です)、皮膚(真皮)が加齢や紫外線などの影響によってコラーゲン線維やムコ多糖類などの基質が減少して皮膚が薄くなり、弾性線維の変性に伴い柔軟性を無くしてしまうこと、水分保持力が低下することなどがからみあって出現します。また、筋肉を収縮させて表情を作ったりすることを繰り返すことによってクセとしてシワが刻まれてくることも影響します。こうしたことを考えると、シワを少なくするには保湿とともに紫外線を防御しながら、年齢を重ねるとともに少しずつふくよかになっていくことだとも言えます。実際に見回してみても痩せた方よりもふくよかな方はシワが少ないですね。施術として行われるのは、皮膚の厚みをましてシワを少なくする(コラーゲン線維を増やす)、筋肉や脂肪などのかわりに皮下組織や真皮内に膨らませる成分をいれて容積を増やしてシワを持ち上げて少なくする、筋肉の動きをおさえる、などの方法です。
皮膚の厚みを出す:ビタミンC、レチノイン酸、レーザー、TCAピーリング
加齢とともに真皮の線維成分(コラーゲンなど)や基質成分(ヒアルロン酸などのムコ多糖類など)が減少すると皮膚表面に小ジワが増加します。擦り傷を負った部位(傷跡)にシワが少ないのにお気づきになったことはありませんか? 軽い瘢痕を作っているのですが、体は傷を治す際に欠損した組織を埋めるように線維成分や基質を作って、皮膚の厚みを増してゆきます(これが過剰に生じたのが、肥厚性瘢痕や瘢痕ケロイドです)。そのために傷跡が少し固く感じられたりするのです。コラーゲンを少しでも増やすことを目的にした治療には、刺激の少ないものからビタミンC外用、レチノイン酸の外用などがあります。レーザーも対象物に光が吸収されるとそこで熱が発生しますので、軽いヤケドを生じさせていることになります。実際に太田母斑(青アザ)で片方の目の周囲を治療していると、複数回繰り返した後に反対側に比べてシワが少ないのに気づきます。これらのレーザーを工夫して表面に傷を作らない程度に照射してもコラーゲン組織が産生されることが知られています。当然ではありますが、表面に傷を作る(かさぶたが出来る)タイプのレーザーの方がより高い効果を有しています。ケミカルピーリングにおいても同様で、グリコール酸を使用したピーリングよりもTCAなどの真皮内に直接影響を及ぼす(かさぶたが出来る)ピーリングの方がより効果的ではあります。ご自身の社会生活をお考えになって、どの程度までの治療を受けることが出来るかによって選択枝が変わってきます。かさぶたが出来るタイプでは約1週間傷をガーゼやテープにて覆っていただく必要があります。しばらくは(約2~3ヶ月)赤みが続きますし、その後の色素沈着を抑制するためにハイドロキノンやレチノイン酸などの美白剤をアフターケアとして外用していただきます。
①ビタミンC:下記治療が刺激症状にて使用できないときや化粧品として使用していただいています。
②ケミカルピーリング:グリコール酸などの弱い酸を用いて、皮膚表面の角質を整える治療で、ニキビ治療に特に有用です。角質を調整するとその下の皮膚も整えられることがわかってきています。グリコール酸は強くはないですが、メラニン色素の産生を抑える作用や真皮を厚くする作用がありますので、総合的な美肌(抗光老化)つくりに寄与します。肌のターンオーバーを目安に、10日から2週間の間隔で繰り返してゆきます。当院では手技を習熟後、ご自宅で継続していただきたく、独自のピーリングセットをご用意しています。洗顔後、ピーリング剤を塗布してマッサージするようになじませてゆきます。ピリピリした痛みを伴うこともありますが、ごく軽度です。冷却した後にビタミンCを外用(マスク使用、イオン導入など)するとより効果的です。施術後も通常通りにお化粧できます。セルフピーリングが面倒と思われる方には、安定型ビタミンCを配合した化粧水代わりにご使用していただけるマイルドピーリングローションをご用意していますので、洗顔後にご愛用の化粧水の前に日々ご使用下さい
③ レチノイン酸:ビタミンA酸(trans-retinoic acid:トレチノイン)。表皮細胞のターンオーバー(生まれ変わり)を早めて色素を早く外へ排出することによってシミを薄くするとともに、真皮でのコラーゲンを増生しますので、皮膚の光老化などの治療に汎用されています。時に刺激症状のために使用が制限されることがありますが、使用量や回数を加減することで継続可能です。詳しくはレチノイン酸外用剤使用上の注意を参照してください。
④ クールグライド:外用治療とTCAピーリングの中間的な位置づけになるのが、クールグライド(ロングパルスYAG)レーザーです。皮膚表面を傷つけない(non-ablative)レーザーで、毛細血管拡張症にも有用です。軽いチクチクした痛みがあります。約3~4週間間隔で繰り返してゆきます。
⑤キュリア:クールグライド同様に皮膚表面を傷つけないレーザーで、脱毛やにきび治療にも使用されるダイオードーレーザーです。ケミカルピーリングと組み合わせておこないます。
⑥TCAピーリング:35%(~60%)トリクロロ酢酸を患部に綿棒あるいはパフにて塗布するとfrostingと呼ばれる白色変化が見られ、その下に赤みが生じます。ムラがあれば、重ねぬリを行います。ある程度の蛋白凝固が進むとそれ以上には深く浸透しにくい傾向にあります。TCAはイボ治療に使用するモノクロロ酢酸などに比べると腐蝕作用・刺激感ともに少ないが、グリコール酸よりは刺激感が強く、塗布1~2分後から疼痛が生じてきますので、送風して軽減させます。約5分後に、水を含ませたガーゼやタオルなどで患部を約15分間冷却します。その後ステロイド含有軟膏を塗布します。一般的に若年者ほど炎症後色素沈着をきたしやすいようですので、美白剤によるアフターケアを要します。グリコール酸ピーリングよりも明らかにシワ改善効果は高くなります。
皮膚や皮下にボリュームを負荷(ふくらませる)して、表面のシワを延ばす:ヒアルロン酸
極端な例ですが、顔がむくんだり、打撲して腫れている時に皮膚のシワが浅くなっているのにお気づきになったことはありませんか? ヒアルロン酸は自身の約6000倍もの水を引き付けることによって膨らみます。その効果によって刻まれているシワを浅くしたり、その部位で折れ曲がりにくくしたり、くぼみを浅くします。製品のヒアルロン酸の重合度合いによって吸収される速度が異なります。また、よく動く部位では多少吸収が早くなるようです。重合度合いによって、吸収速度が異なる以外にもヒアルロン酸ゲルの固さが異なりますので、重合度合いの高い製品を皮膚の浅い部位に使用するとボコボコ感が残りやすくなります。そのため、適材適所で目的によって使用する製品を選択します。例えば浅いシワにはタッチライン、目の周囲ではレスチレン、鼻唇溝(ほうれい線)やあご出し、隆鼻、頬やこめかみの窪み修正などではより重合度合いが高いパーレーンなどを使用します。施術後の制限は特にありませんが、ヒアルロン酸をなじませるために患部のマッサージを行っていただきます。メークなどは通常通り行えます。副作用としては注入時の痛みがありますが、局所表面麻酔を行うことによって軽減されます。その他に注入局所の内出血などが起こりえますが、時間とともに消失します。
ヒアルロン酸治療を受けられる方へを参照下さい。
筋肉の動きを抑える:ボツリヌス菌毒素(ボトックス)
しかめっ面を繰り返すと、眉間に縦ジワが次第にくっきりと出てきます。おでこにシワを寄せることを繰り返すとおでこに横ジワが刻まれてきます。目じりのシワをカラスの足跡と言いますが、笑いジワとも呼びます。それぞれ、その皮膚の下にある筋肉(眉間ではすう眉筋、おでこでは前頭筋、目じりには目を閉じる眼輪筋が目の周りにあります)が収縮すると、筋肉と同じようには収縮できないその表面にある皮膚はたわみながら距離を縮めます。それがシワとして見られるのです。それが繰り返されると、若いころには柔軟であった皮膚も年齢とともに膠原線維の減少や弾性線維の変性によって柔軟性を失っていることも相まって、同じ部位で折れ曲がりやすいようにクセとして皮膚にシワが刻まれてきます。ハンカチにもたたみ癖として折り目がついてきたりするのと似ています。これらの折れ曲がりの頻度を少なくするために筋肉の動きを抑えるのがボツリヌス菌毒素注射です。シワが出来るのを予防することになります。しかも人間は立って生活しますので、下方向へ重力がかかりますから、刻まれていたおでこの横ジワも次第に伸びてきます。重力に従って自然にシワが伸びてくるので、出来上がりがヒアルロン酸などの充填剤を部分的に注入してシワを浅くする方法に比べておでこ全体で見た場合により自然できれいな仕上がりだと思います。筋肉の動きは、神経・筋接合部で神経終末からのアセチルコリンという物質の放出によってコントロールされています。ボツリヌス菌毒素はこのアセチルコリン放出を抑えるので、筋肉へ刺激が伝わらず、動きが止まります。但し、この作用はあくまでも一時的で、2~4ヶ月もすると次第に戻ってきます。そのため、施術が気に入った場合には完全に元に戻る前に繰り返すのがより効果的です。次第に施術間隔が伸びてゆきます。また、ヒトによっては意識しないでクセとして表情を作っていた場合(例えば、無意識のうちにしかめっ面をしていたなど)、そのクセが矯正されてしなくなるという効果もあります。施術は作用させたい部位の筋肉に皮膚面から注射を数箇所行います。術後の制限は特にありませんし、メークなども通常通り行えます。副作用としては、局所注射による内出血の可能性、軽度の一過性頭痛・違和感などです。また、前額(おでこ)や眉間の施術により多少の表情の変化やまぶたの重さを感じる方がおられますが、一過性です(効果も一過性であれば、副作用も一過性であるとも言えます)。初回の結果を参考にして、次回からの注射部位などを変更することによってより希望に沿った効果を目指します。
ボツリヌス菌毒素製剤についてを参照下さい。
投稿者 mildix : 02:44
シミの各種治療法について
2005,08,13, Saturday
皮膚病AtoZ 「シミの各種治療法について」
三省堂「大辞林
第二版」でシミ(染み)を調べると、3番目の項目として(「肝斑」とも書く)(ア)顔面、特に額・眉・頬などに生じる褐色の色素斑。成年女子に多い。原因は明らかではないが内分泌系の失調と考えられている。肝斑(かんぱん)。(イ)中年期以後、顔面や手の甲など日光に当たる部分にできる褐色の色素斑。皮膚の老化が原因 と記載されています。すなわち、肝斑を主体にしながらも、後天性(生まれた後、特に加齢とともに)に出てきた皮膚の茶色い斑点(盛り上がりがないもの)全般を指しているようです。これに皮膚科の病名を当てはめていくととても沢山の疾患が含まれることになります。ここでは、皆さんから相談されることが多いいくつかの代表的なシミを取り上げたいと思います。
シミの種類と治療法
① 老人性色素斑、光線性花弁状色素斑、雀卵斑(そばかす):レーザー治療が有効
老人性色素斑は顔面や四肢の伸側にみられる比較的境目がはっきりしたシミで、日光光線性色素斑は、肩から背中にかけて大豆大までのコンペイトー様の褐色の色素斑が多発するもので、海水浴などで日焼けしたあとに出来やすいものです。シミが薄いとレーザーは反応しにくく、炎症後色素沈着の度合いによってはかえって濃くなる場合もありますので、ハイドロキノンやレチノイン酸などの美白剤が適応になります。場合によっては中周波という弱い電気にて表面を軽く乾固・焼灼させる方法も有効です。そばかすは色白の女性に5~6歳以降に頬を中心に出てくる淡い褐色をした小さな斑点が多発するもので遺伝傾向があります。同じくレーザーに反応します。紫外線は悪化因子です。
② 遅発性太田母斑様色素斑(後天性真皮メラノサイトーシス):Qスイッチレーザー治療が有効
遅発性太田母斑は幼少時からみられる通常の太田母斑(青アザ)とは異なり、左右対称性に両側に生じ、青みが少なく褐~灰褐色の5mm位までの小さい斑の多発で、時に肝斑(シミ)と間違われます。しかし、真皮内にメラノサイトの増殖があるという点では通常の青アザと同じです。青アザと同様にQスイッチレーザー治療が有効です。3ヶ月以上の間隔をあけて平均4~5回の治療が必要となります。
③ 肝斑、炎症後色素沈着(ニキビ痕、アトピー性皮膚炎痕、やけど痕など):レーザー治療は無効
肝斑は主に30歳以降の女性の顔面(こめかみ、頬など)に左右対称性に生じる様々な色調や形、大きさのシミです。ホルモンバランスの乱れが基礎にあり、日光で悪化しますが、経口避妊薬などにても発生することがあります。炎症後色素沈着は様々な原因にて発生しますが、赤ニキビ、やけどやかぶれの後に茶色く残るシミなどが代表的なものです。いずれもレーザーにて一度は軽い火傷の痕のように色素が脱落してピンク色になりますが、その後に以前よりも濃くなることが知られています。これらに対してはビタミンC、ハイドロキノン、レチノイン酸などの美白剤の外用やグリコール酸によるケミカルピーリングが中心となります。もちろん日焼け止めをきっちり使用して遮光に心がけることが大切です。外用剤での治療は最低でも半年から1年という期間を要します。継続することが重要です。アトピー性皮膚炎に伴う色素沈着では、皮膚表面(表皮)でのメラニン色素の増加に加えて、引っかいたりすることによって真皮内へ色素が脱落していますので、症状のコントロールとともに上述の美白治療を行い、消退しない部位に対してはQスイッチレーザー治療を行うことがあります。また、美白剤などの治療に対しても刺激などを生じやすいため、様子をみながら徐々に治療を進めて行きます。ビタミンCのイオン導入も刺激が少なくて行いやすい治療でしょう。
ビタミンC、・ハイドロキノン、・レチノイン酸、・日焼け止め、中周波、レーザーの概説
①ビタミンC:下記治療が刺激症状にて使用できないときや化粧品として使用していただきます。イオン導入を行うとより効果的です。
②ハイドロキノン:チロシナーゼという酵素をブロックして、メラニン色素を作る細胞の中で色素が作られるのを抑えます。また還元作用によって出来てしまっているメラニン色素を薄くする作用もあります。当院では5%の濃度で使用していただいています。ハイドロキノン製剤使用説明書参照。
③レチノイン酸:ビタミンA酸(trans-retinoic acid:トレチノイン)。表皮細胞のターンオーバー(生まれ変わり)を早めて色素を早く外へ排出することによってシミを薄くします。また、角質層を薄く保つことができるのでニキビ治療にも汎用されますし、バリア層が薄くなるので他の外用剤の成分が角層を通過しやすくなります。そのため、ハイドロキノンと併用するとより効果的です。時に刺激症状のために使用が制限されることがありますが、使用量や回数を加減することで継続可能です。当院では0.025%から0.2%を用意しています。レチノイン酸外用剤使用上の注意参照。
④日焼け止め:日常生活においてはSPF20程度のもので結構ですが、シミ治療を行うにあたってはどの治療法を選択するにせよ必須です。
⑤中周波:高周波と低周波の間の周波「中周波」の微弱電流を流して表皮表面を軽く焼くようなものです。レーザーに比べて低侵襲(まわりへのダメージが少ない)で、色素がなくても反応するのが利点ですので、薄いシミが適応となります。レーザー治療同様、上記美白剤を用いたアフターケアがより効果を確実なものにします。その他、顔面の小さな老人性イボ、首周りの小さなイボや老人性血管腫(首や胸に出来る赤い小さなイボ)の治療には最適です。
⑥レーザー:メラニン色素に特異的に吸収されるレーザー光をあてると、局所で光のエネルギーから熱のエネルギーに変換されるので、周りへの熱影響が少ない「適度なやけど」を起こすことができます。そうして薄いかさぶたを作ってシミを表皮ごと取り除くのです。レーザーといえども「やけど」ですから、大なり小なりの炎症後色素沈着がおきますので、日焼け止めのみならず上記美白剤を使用した積極的なアフターケアが必須です。薄いシミではメラニン色素が少ないので「適度なやけど」を起こせないので有効性が低くなります。シミのレーザー治療を参照下さい。
⑦ケミカルピーリング:グリコール酸などの弱い酸を用いて、皮膚表面の角質を整える治療で、ニキビ治療に特に有用です。角質を調整するとその下の皮膚も整えられることがわかってきています。グリコール酸には強くはないですが、メラニン色素の産生を抑える作用や真皮を厚くする作用がありますので、総合的な美肌(抗光老化)つくりに寄与します。肌のターンオーバーを目安に、10日から2週間の間隔で繰り返してゆきます。当院では手技を習熟後、ご自宅で継続していただきたく、独自のピーリングセットをご用意しています。洗顔後、ピーリング剤を塗布してマッサージするようになじませてゆきます。ピリピリした痛みを伴うこともありますが、ごく軽度です。冷却した後にビタミンCを外用(マスク使用、イオン導入など)するとより効果的です。施術後も通常通りにお化粧はできます。セルフピーリングが面倒と思われる方には、安定型ビタミンCを配合した化粧水代わりにご使用していただけるマイルドピーリングローションをご用意していますので、洗顔後にご愛用の化粧水の前に日々ご使用下さい。
Q and A 2)シミ、美白剤の使い方
Q1.シミ(肝斑)の患者さんにビタミンCとともにトランサミン®(トラネキサム酸:抗プラスミン薬で線用系が亢進した際の止血剤であるが、湿疹,蕁麻疹,薬疹,扁桃炎などの際にもよく処方されます。これはプラスミンによるアラキドン酸の遊離やプロスタグランディン産生を抑制するといった抗炎症・抗アレルギー作用を期待したものです。)が処方されますが、どのような効果があるのでしょうか?また、使用できないのはどのような疾患があるときですか?
A2.トラネキサム酸が肝斑に有効であることが報告されたのは1979年のことだそうです。その後、日本においては次第に広く皮膚科医の間では使用されています。本邦では自家製剤のハイドロキノン以外に有効な治療法が長らくなかったことも関係するのかも知れません。紫外線や妊娠、あるいは経口避妊薬の服用にて皮膚局所のプラスミン活性が高まって、メラノサイトが刺激を受けてメラニン色素の産生が増加します。そこにトラネキサム酸の抗プラスミン作用でメラノサイトを刺激する因子を抑えることによって効果を発揮するのではないかと考えられています。内服を開始して1~2ヶ月で効果が出始めることが多いようですが、内服中止によって再燃してきます。また肝斑は紫外線によって悪化しますので、サンスクリーン剤を適切に使用することも重要です。ハイドロキノンやレチノイン酸の外用を併用することによって効果が高まることが知られています。最近では、日本の大手化粧品会社から医薬部外品(薬用化粧品)も販売されています。高脂血症や心疾患などのために抗凝固療法を行っている方へは使用されません。その他、ビタミンCやビタミンEの内服も有効であることが知られています。
シミの種類と治療法
① 老人性色素斑、光線性花弁状色素斑、雀卵斑(そばかす):レーザー治療が有効
老人性色素斑は顔面や四肢の伸側にみられる比較的境目がはっきりしたシミで、日光光線性色素斑は、肩から背中にかけて大豆大までのコンペイトー様の褐色の色素斑が多発するもので、海水浴などで日焼けしたあとに出来やすいものです。シミが薄いとレーザーは反応しにくく、炎症後色素沈着の度合いによってはかえって濃くなる場合もありますので、ハイドロキノンやレチノイン酸などの美白剤が適応になります。場合によっては中周波という弱い電気にて表面を軽く乾固・焼灼させる方法も有効です。そばかすは色白の女性に5~6歳以降に頬を中心に出てくる淡い褐色をした小さな斑点が多発するもので遺伝傾向があります。同じくレーザーに反応します。紫外線は悪化因子です。
② 遅発性太田母斑様色素斑(後天性真皮メラノサイトーシス):Qスイッチレーザー治療が有効
遅発性太田母斑は幼少時からみられる通常の太田母斑(青アザ)とは異なり、左右対称性に両側に生じ、青みが少なく褐~灰褐色の5mm位までの小さい斑の多発で、時に肝斑(シミ)と間違われます。しかし、真皮内にメラノサイトの増殖があるという点では通常の青アザと同じです。青アザと同様にQスイッチレーザー治療が有効です。3ヶ月以上の間隔をあけて平均4~5回の治療が必要となります。
③ 肝斑、炎症後色素沈着(ニキビ痕、アトピー性皮膚炎痕、やけど痕など):レーザー治療は無効
肝斑は主に30歳以降の女性の顔面(こめかみ、頬など)に左右対称性に生じる様々な色調や形、大きさのシミです。ホルモンバランスの乱れが基礎にあり、日光で悪化しますが、経口避妊薬などにても発生することがあります。炎症後色素沈着は様々な原因にて発生しますが、赤ニキビ、やけどやかぶれの後に茶色く残るシミなどが代表的なものです。いずれもレーザーにて一度は軽い火傷の痕のように色素が脱落してピンク色になりますが、その後に以前よりも濃くなることが知られています。これらに対してはビタミンC、ハイドロキノン、レチノイン酸などの美白剤の外用やグリコール酸によるケミカルピーリングが中心となります。もちろん日焼け止めをきっちり使用して遮光に心がけることが大切です。外用剤での治療は最低でも半年から1年という期間を要します。継続することが重要です。アトピー性皮膚炎に伴う色素沈着では、皮膚表面(表皮)でのメラニン色素の増加に加えて、引っかいたりすることによって真皮内へ色素が脱落していますので、症状のコントロールとともに上述の美白治療を行い、消退しない部位に対してはQスイッチレーザー治療を行うことがあります。また、美白剤などの治療に対しても刺激などを生じやすいため、様子をみながら徐々に治療を進めて行きます。ビタミンCのイオン導入も刺激が少なくて行いやすい治療でしょう。
ビタミンC、・ハイドロキノン、・レチノイン酸、・日焼け止め、中周波、レーザーの概説
①ビタミンC:下記治療が刺激症状にて使用できないときや化粧品として使用していただきます。イオン導入を行うとより効果的です。
②ハイドロキノン:チロシナーゼという酵素をブロックして、メラニン色素を作る細胞の中で色素が作られるのを抑えます。また還元作用によって出来てしまっているメラニン色素を薄くする作用もあります。当院では5%の濃度で使用していただいています。ハイドロキノン製剤使用説明書参照。
③レチノイン酸:ビタミンA酸(trans-retinoic acid:トレチノイン)。表皮細胞のターンオーバー(生まれ変わり)を早めて色素を早く外へ排出することによってシミを薄くします。また、角質層を薄く保つことができるのでニキビ治療にも汎用されますし、バリア層が薄くなるので他の外用剤の成分が角層を通過しやすくなります。そのため、ハイドロキノンと併用するとより効果的です。時に刺激症状のために使用が制限されることがありますが、使用量や回数を加減することで継続可能です。当院では0.025%から0.2%を用意しています。レチノイン酸外用剤使用上の注意参照。
④日焼け止め:日常生活においてはSPF20程度のもので結構ですが、シミ治療を行うにあたってはどの治療法を選択するにせよ必須です。
⑤中周波:高周波と低周波の間の周波「中周波」の微弱電流を流して表皮表面を軽く焼くようなものです。レーザーに比べて低侵襲(まわりへのダメージが少ない)で、色素がなくても反応するのが利点ですので、薄いシミが適応となります。レーザー治療同様、上記美白剤を用いたアフターケアがより効果を確実なものにします。その他、顔面の小さな老人性イボ、首周りの小さなイボや老人性血管腫(首や胸に出来る赤い小さなイボ)の治療には最適です。
⑥レーザー:メラニン色素に特異的に吸収されるレーザー光をあてると、局所で光のエネルギーから熱のエネルギーに変換されるので、周りへの熱影響が少ない「適度なやけど」を起こすことができます。そうして薄いかさぶたを作ってシミを表皮ごと取り除くのです。レーザーといえども「やけど」ですから、大なり小なりの炎症後色素沈着がおきますので、日焼け止めのみならず上記美白剤を使用した積極的なアフターケアが必須です。薄いシミではメラニン色素が少ないので「適度なやけど」を起こせないので有効性が低くなります。シミのレーザー治療を参照下さい。
⑦ケミカルピーリング:グリコール酸などの弱い酸を用いて、皮膚表面の角質を整える治療で、ニキビ治療に特に有用です。角質を調整するとその下の皮膚も整えられることがわかってきています。グリコール酸には強くはないですが、メラニン色素の産生を抑える作用や真皮を厚くする作用がありますので、総合的な美肌(抗光老化)つくりに寄与します。肌のターンオーバーを目安に、10日から2週間の間隔で繰り返してゆきます。当院では手技を習熟後、ご自宅で継続していただきたく、独自のピーリングセットをご用意しています。洗顔後、ピーリング剤を塗布してマッサージするようになじませてゆきます。ピリピリした痛みを伴うこともありますが、ごく軽度です。冷却した後にビタミンCを外用(マスク使用、イオン導入など)するとより効果的です。施術後も通常通りにお化粧はできます。セルフピーリングが面倒と思われる方には、安定型ビタミンCを配合した化粧水代わりにご使用していただけるマイルドピーリングローションをご用意していますので、洗顔後にご愛用の化粧水の前に日々ご使用下さい。
Q and A 2)シミ、美白剤の使い方
Q1.シミ(肝斑)の患者さんにビタミンCとともにトランサミン®(トラネキサム酸:抗プラスミン薬で線用系が亢進した際の止血剤であるが、湿疹,蕁麻疹,薬疹,扁桃炎などの際にもよく処方されます。これはプラスミンによるアラキドン酸の遊離やプロスタグランディン産生を抑制するといった抗炎症・抗アレルギー作用を期待したものです。)が処方されますが、どのような効果があるのでしょうか?また、使用できないのはどのような疾患があるときですか?
A2.トラネキサム酸が肝斑に有効であることが報告されたのは1979年のことだそうです。その後、日本においては次第に広く皮膚科医の間では使用されています。本邦では自家製剤のハイドロキノン以外に有効な治療法が長らくなかったことも関係するのかも知れません。紫外線や妊娠、あるいは経口避妊薬の服用にて皮膚局所のプラスミン活性が高まって、メラノサイトが刺激を受けてメラニン色素の産生が増加します。そこにトラネキサム酸の抗プラスミン作用でメラノサイトを刺激する因子を抑えることによって効果を発揮するのではないかと考えられています。内服を開始して1~2ヶ月で効果が出始めることが多いようですが、内服中止によって再燃してきます。また肝斑は紫外線によって悪化しますので、サンスクリーン剤を適切に使用することも重要です。ハイドロキノンやレチノイン酸の外用を併用することによって効果が高まることが知られています。最近では、日本の大手化粧品会社から医薬部外品(薬用化粧品)も販売されています。高脂血症や心疾患などのために抗凝固療法を行っている方へは使用されません。その他、ビタミンCやビタミンEの内服も有効であることが知られています。
投稿者 mildix : 02:34
アンチエイジング
2005,08,13, Saturday
皮膚病AtoZ 「皮膚とアンチエイジング:老化の予防と治療-その1」
皮膚の老化は加齢による一般老化と太陽紫外線による皮膚損傷のために生じる光老化に大別できます。加齢による皮膚老化では遺伝子要因に加え,生命維持に必要なエネルギーを作り出す時に生じる活性酸素や食生活により生じる代謝産物や運動に伴う活性酸素も要因となっています。一方,紫外線が大きな要因となる光老化は顔や手背などの小児期より太陽紫外線を浴び続けている皮膚に生じる異質な老化です。*皮膚は表皮とその下の真皮から構成されています。たるみなどには皮下組織(脂肪や筋肉)の萎縮も関係します。
■皮膚の老化■
細胞の分裂回数に限りがあることを考えると生下時から既に老化は開始されていることになりますし,老化を機能の減退と考えれば,成長ホルモンや性ホルモンの生成・分泌がピークを迎える20歳以降に始まるとも考えられます。
《表皮の老化》:表皮が萎縮。ターンオーバーが遅くなり,角質層は厚くなる。表皮細胞の分裂頻度は半減する。
〖乾燥と萎縮〗:65歳を過ぎると80%の人で皮膚の乾燥が現れます。その原因として,①皮脂分泌減少に伴って皮膚からの水分蒸散量が増加します。皮脂は皮膚の表面に皮脂膜と呼ばれるバリアを作ります ②表皮の保湿に重要な表皮細胞間脂質であるセラミドが減少(合成酵素が減少,分解酵素が増加) ③角質細胞内のアミノ酸などを主体とした天然保湿因子(NMF)が減少 などが関係します。→ヒアルロン酸,NMF類似アミノ酸,セラミドなどを含む保湿剤
〖シミ〗:老化に伴って色素細胞は減少し,機能も低下するため老人性白斑が生じます。紫外線を浴びる頻度の少ない体幹ではシミは少ない。また,くすみは表皮のターンオーバー(皮膚の生まれかわり)が遅くなっていることと関係します。
→くすみに対して,ビタミンC,ケミカルピーリング,レチノイン酸
〖シワ〗:いわゆる乾燥ジワ(ちりめんジワ)。乾燥して角質層に異常が生じて剥離が正常に働かず,ムラになります。角質層のターンオーバーの調整と保湿にて改善します。→ビタミンC,ケミカルピーリング,レチノイン酸+保湿剤
《真皮の老化》:シワとたるみ(コラーゲン・エラスチン・線維芽細胞・ムコ多糖類の減少,エラスチン変性)
細胞の分裂回数が限られているために,加齢とともにコラーゲンやエラスチンを産生する線維芽細胞自体も減少します。さらに活性酸素やフリーラジカルは真皮のコラーゲン量を減少させるだけではなく,コラーゲン線維同士の結びつき(架橋形成)をおかしくするので真皮の柔軟性や伸縮性が低下します。また,活性酸素を介した遺伝子の活性化でコラーゲンなどの線維を切断・分解する酵素の産生や活性が増えてシワが促進されます。本来,コラーゲン線維は網目状に配置されていますが,これらの構造をバネのように一定の強度と伸縮性をもってつなぎとめて固定しているのがエラスチン(弾性線維)です。このエラスチンも減少・変性してシワやたるみの発生に関与します。さらに加齢や損傷の修復のために新たに作られた線維成分は,既存の構造を避けてネットワークが再構築されるため,形態的にも屈曲しており十分な本来の機能が発揮されなくなってしまいます。家屋の増改築に伴って,総合的に見ると機能性が損なわれてしまうのに似ています。真皮は線維芽細胞やコラーゲン・エラスチンなどの線維成分以外にこれらの隙間を埋めるようにムコ多糖類という物質からなっています。ムコ多糖類の主成分であるヒアルロン酸も乳児の1/4程度に減少するといわれています。ご存知のように,ヒアルロン酸は真皮の水分保持に重要な働きをしています。
→ビタミンCイオン導入,レチノイン酸外用,non-ablative laser,TCAピーリング,ヒアルロン酸などの注射
■一般老化を促進する因子■
ストレス,タバコ,大量飲酒を避けます。タバコによって毛細血管拡張症とシワが有意に促進されると報告されています。
■光老化■
表皮細胞は酸素をエネルギーとして利用するため,あるいは紫外線暴露によって生じる活性酸素により遺伝子や細胞膜が直接あるいは間接的に障害され,細胞増殖や機能の安定性が損なわれてしまいます。20歳を過ぎると次第に顔面,手背,背中などの露出部位に光老化に伴う小さな色素斑(老人性色素斑,単純性黒子など)が出始めますし,40歳を過ぎると同じく露出部位に良性腫瘍も出始めます。同時に,シワも増加してきます。
《シミのメカニズム》:紫外線刺激によってメラニン合成に関与する遺伝子が障害された色素細胞ではメラニン合成が増加するだけでなく,細胞数も増加します。また,作られたメラニンを周囲の角化細胞に転送しやすいように突起が延長するなど形態的にも変化します。また,表皮細胞が紫外線刺激によって変性を受けて-MSH(チロシナーゼ酵素活性↑),エンドセリン1(遺伝子の転写活性↑)などのサイトカインを多量に分泌して,色素細胞が刺激されてメラニン合成が亢進されます。さらに活性酸素自体も色素細胞のチロシナーゼ酵素活性を高めてメラニン生成を高めると言われています。
《シワのメカニズム》:紫外線によってコラーゲンなどの線維成分を切断するMMP-1・2などの酵素活性が亢進することが知られています。若い間は線維が切断されても新しいコラーゲンの産生が盛んなので線維成分の総量が変わりませんが,老化に伴ってコラーゲン合成能が低下して,コラーゲン分解が勝るためにシワが出来やすくなると考えられています。さらに紫外線によって活性酸素が生成され,それによって線維成分の異常な結合(架橋形成)が進むために皮膚の柔軟性や伸縮性が損なわれてシワの発生を助長することも関与します。屋外作業に従事した高齢者の顔や首のシワは大きくて深いですね。
■光老化の予防と治療■
一般老化・光老化の進行を遅らせる効果を期待して,様々な健康食品以外にも抗酸化物質の摂取や外用・注入が盛んに行われていますが,動物・細胞実験レベルや小規模・短期間での研究にとどまり,人への長期での臨床効果として判断できる資料は非常に乏しい状況です。現時点での光老化の予防策としては,①無駄な日焼けを避ける,②活性酸素を早く除去する,あるいは生じにくい皮膚環境を整えることに集約されます。現実的には適切なサンスクリーン剤(日焼け止め)の使用とビタミンC・E,コエンザイムQ10,ハイチオールなど各種の抗酸化物質の内服や外用にて活性酸素を抑制することです。治療として考えると,シミに対してはレーザー,レチノイン酸やハイドロキノンあるいはビタミンCなどの美白剤の外用です。シワに対してはビタミンCイオン導入,レチノイン酸外用,non-ablative laser,TCAピーリング,ヒアルロン酸などの注射によって真皮成分を増加・構築再編させます。レチノイン酸には紫外線にて誘発される線維蛋白を切断する酵素の活性化を抑え,真皮での若いコラーゲンを増加させることが知られており,米国では20年近く前から光老化皮膚のファーストチョイスとして使用されています。
■当院での製剤・治療のご案内■・・・・・・・・・・詳細は別紙パンフレットを参照なさるか,スタッフまでお尋ね下さい。
1)抗酸化化粧品:ビタミンC化粧水(さっぱり・しっとり),ビタミンC保湿ジェル,イオン導入機など。テスターにてお試し下さい。
2)マイルドピーリングローション:ビタミンCとピーリング剤を合わせて化粧水代わりに使用できるように調整したものです。
3)ケミカルピーリング:グリコール酸による浅いピーリングとTCAを用いた痂皮(かさぶた)形成する深めのピーリングがあります。
4)レチノイン酸:症状にあわせて0.025~0.2%まで取り揃えています。別途資料があります。
5)ハイドロキノン:5%で使用し,チロシナーゼを抑制します。レチノイン酸との併用でより効果的に美白作用を発揮します。
6)non-ablative laser:クールグライド(YAGレーザー)、キュリア(ダイオードーレーザー)でかさぶたを作らず線維芽細胞を刺激します。
7)シミ取りレーザー:QスイッチYAGレーザーを使用します。カーボンを用いたレーザーピーリングで毛穴にも有効です。
8)ヒアルロン酸注入:Q-MED社の製品です。眉間や鼻唇溝などの深いシワ,頬やこめかみなどのへこみに対応します。
ボトックス(ボツリヌス毒素)はあくまでも表情ジワと呼ばれる部位(眉間,前額,目尻など)で,筋肉の動きを抑制して効果発揮します。:別途資料があります。
参照・引用:アンチエイジング医学の基礎と臨床(2004年)
■皮膚の老化■
細胞の分裂回数に限りがあることを考えると生下時から既に老化は開始されていることになりますし,老化を機能の減退と考えれば,成長ホルモンや性ホルモンの生成・分泌がピークを迎える20歳以降に始まるとも考えられます。
《表皮の老化》:表皮が萎縮。ターンオーバーが遅くなり,角質層は厚くなる。表皮細胞の分裂頻度は半減する。
〖乾燥と萎縮〗:65歳を過ぎると80%の人で皮膚の乾燥が現れます。その原因として,①皮脂分泌減少に伴って皮膚からの水分蒸散量が増加します。皮脂は皮膚の表面に皮脂膜と呼ばれるバリアを作ります ②表皮の保湿に重要な表皮細胞間脂質であるセラミドが減少(合成酵素が減少,分解酵素が増加) ③角質細胞内のアミノ酸などを主体とした天然保湿因子(NMF)が減少 などが関係します。→ヒアルロン酸,NMF類似アミノ酸,セラミドなどを含む保湿剤
〖シミ〗:老化に伴って色素細胞は減少し,機能も低下するため老人性白斑が生じます。紫外線を浴びる頻度の少ない体幹ではシミは少ない。また,くすみは表皮のターンオーバー(皮膚の生まれかわり)が遅くなっていることと関係します。
→くすみに対して,ビタミンC,ケミカルピーリング,レチノイン酸
〖シワ〗:いわゆる乾燥ジワ(ちりめんジワ)。乾燥して角質層に異常が生じて剥離が正常に働かず,ムラになります。角質層のターンオーバーの調整と保湿にて改善します。→ビタミンC,ケミカルピーリング,レチノイン酸+保湿剤
《真皮の老化》:シワとたるみ(コラーゲン・エラスチン・線維芽細胞・ムコ多糖類の減少,エラスチン変性)
細胞の分裂回数が限られているために,加齢とともにコラーゲンやエラスチンを産生する線維芽細胞自体も減少します。さらに活性酸素やフリーラジカルは真皮のコラーゲン量を減少させるだけではなく,コラーゲン線維同士の結びつき(架橋形成)をおかしくするので真皮の柔軟性や伸縮性が低下します。また,活性酸素を介した遺伝子の活性化でコラーゲンなどの線維を切断・分解する酵素の産生や活性が増えてシワが促進されます。本来,コラーゲン線維は網目状に配置されていますが,これらの構造をバネのように一定の強度と伸縮性をもってつなぎとめて固定しているのがエラスチン(弾性線維)です。このエラスチンも減少・変性してシワやたるみの発生に関与します。さらに加齢や損傷の修復のために新たに作られた線維成分は,既存の構造を避けてネットワークが再構築されるため,形態的にも屈曲しており十分な本来の機能が発揮されなくなってしまいます。家屋の増改築に伴って,総合的に見ると機能性が損なわれてしまうのに似ています。真皮は線維芽細胞やコラーゲン・エラスチンなどの線維成分以外にこれらの隙間を埋めるようにムコ多糖類という物質からなっています。ムコ多糖類の主成分であるヒアルロン酸も乳児の1/4程度に減少するといわれています。ご存知のように,ヒアルロン酸は真皮の水分保持に重要な働きをしています。
→ビタミンCイオン導入,レチノイン酸外用,non-ablative laser,TCAピーリング,ヒアルロン酸などの注射
■一般老化を促進する因子■
ストレス,タバコ,大量飲酒を避けます。タバコによって毛細血管拡張症とシワが有意に促進されると報告されています。
■光老化■
表皮細胞は酸素をエネルギーとして利用するため,あるいは紫外線暴露によって生じる活性酸素により遺伝子や細胞膜が直接あるいは間接的に障害され,細胞増殖や機能の安定性が損なわれてしまいます。20歳を過ぎると次第に顔面,手背,背中などの露出部位に光老化に伴う小さな色素斑(老人性色素斑,単純性黒子など)が出始めますし,40歳を過ぎると同じく露出部位に良性腫瘍も出始めます。同時に,シワも増加してきます。
《シミのメカニズム》:紫外線刺激によってメラニン合成に関与する遺伝子が障害された色素細胞ではメラニン合成が増加するだけでなく,細胞数も増加します。また,作られたメラニンを周囲の角化細胞に転送しやすいように突起が延長するなど形態的にも変化します。また,表皮細胞が紫外線刺激によって変性を受けて-MSH(チロシナーゼ酵素活性↑),エンドセリン1(遺伝子の転写活性↑)などのサイトカインを多量に分泌して,色素細胞が刺激されてメラニン合成が亢進されます。さらに活性酸素自体も色素細胞のチロシナーゼ酵素活性を高めてメラニン生成を高めると言われています。
《シワのメカニズム》:紫外線によってコラーゲンなどの線維成分を切断するMMP-1・2などの酵素活性が亢進することが知られています。若い間は線維が切断されても新しいコラーゲンの産生が盛んなので線維成分の総量が変わりませんが,老化に伴ってコラーゲン合成能が低下して,コラーゲン分解が勝るためにシワが出来やすくなると考えられています。さらに紫外線によって活性酸素が生成され,それによって線維成分の異常な結合(架橋形成)が進むために皮膚の柔軟性や伸縮性が損なわれてシワの発生を助長することも関与します。屋外作業に従事した高齢者の顔や首のシワは大きくて深いですね。
■光老化の予防と治療■
一般老化・光老化の進行を遅らせる効果を期待して,様々な健康食品以外にも抗酸化物質の摂取や外用・注入が盛んに行われていますが,動物・細胞実験レベルや小規模・短期間での研究にとどまり,人への長期での臨床効果として判断できる資料は非常に乏しい状況です。現時点での光老化の予防策としては,①無駄な日焼けを避ける,②活性酸素を早く除去する,あるいは生じにくい皮膚環境を整えることに集約されます。現実的には適切なサンスクリーン剤(日焼け止め)の使用とビタミンC・E,コエンザイムQ10,ハイチオールなど各種の抗酸化物質の内服や外用にて活性酸素を抑制することです。治療として考えると,シミに対してはレーザー,レチノイン酸やハイドロキノンあるいはビタミンCなどの美白剤の外用です。シワに対してはビタミンCイオン導入,レチノイン酸外用,non-ablative laser,TCAピーリング,ヒアルロン酸などの注射によって真皮成分を増加・構築再編させます。レチノイン酸には紫外線にて誘発される線維蛋白を切断する酵素の活性化を抑え,真皮での若いコラーゲンを増加させることが知られており,米国では20年近く前から光老化皮膚のファーストチョイスとして使用されています。
■当院での製剤・治療のご案内■・・・・・・・・・・詳細は別紙パンフレットを参照なさるか,スタッフまでお尋ね下さい。
1)抗酸化化粧品:ビタミンC化粧水(さっぱり・しっとり),ビタミンC保湿ジェル,イオン導入機など。テスターにてお試し下さい。
2)マイルドピーリングローション:ビタミンCとピーリング剤を合わせて化粧水代わりに使用できるように調整したものです。
3)ケミカルピーリング:グリコール酸による浅いピーリングとTCAを用いた痂皮(かさぶた)形成する深めのピーリングがあります。
4)レチノイン酸:症状にあわせて0.025~0.2%まで取り揃えています。別途資料があります。
5)ハイドロキノン:5%で使用し,チロシナーゼを抑制します。レチノイン酸との併用でより効果的に美白作用を発揮します。
6)non-ablative laser:クールグライド(YAGレーザー)、キュリア(ダイオードーレーザー)でかさぶたを作らず線維芽細胞を刺激します。
7)シミ取りレーザー:QスイッチYAGレーザーを使用します。カーボンを用いたレーザーピーリングで毛穴にも有効です。
8)ヒアルロン酸注入:Q-MED社の製品です。眉間や鼻唇溝などの深いシワ,頬やこめかみなどのへこみに対応します。
ボトックス(ボツリヌス毒素)はあくまでも表情ジワと呼ばれる部位(眉間,前額,目尻など)で,筋肉の動きを抑制して効果発揮します。:別途資料があります。
参照・引用:アンチエイジング医学の基礎と臨床(2004年)
投稿者 mildix : 02:26
単純ヘルペス
2005,08,13, Saturday
皮膚病AtoZ 「単純ヘルペス」
くちびるやその周囲に小さな水ぶくれができる病気“口唇ヘルペス”は,単純ヘルペスウイルスが原因で起こります。単純ヘルペスウイルスには1型(くちびる,顔面など上半身)と2型(性器を中心とする下半身)がありますが,感染力が強く,直接的な接触のほかにウイルスがついたタオルや食器などを介しても感染しますので,親子,夫婦など親密な間柄で感染することが多いので,実は成人の大半が,乳児期にこのヘルペスウイルスに感染しています。しかし初感染時に何も症状がでないことも多いので,いつのまにか知らない間に感染しているのです(不顕性感染といいます)。このウイルスの特徴は最初に感染(初感染)して免疫を獲得し,その人に抗体が出来ても機会があれば再感染や再発を繰り返すということです。
■ヘルペスはうつる病気です■
症状が出ている時期はウイルスを多量に排泄しています。この時期に患者に接触した人で,単純ヘルペスウイルスの抗体を持っていない人や,持っていても抵抗力が落ちている人は感染する率が高くなります。具体例としては,口唇ヘルペスの大人が乳幼児にキスや離乳食を口移しで与えて発症する乳幼児ヘルペス性口内炎や口唇ヘルペスがあります。
■一度なおってもウイルスが体内にひそんでいて,何らかのきっかけで再発します■
乳幼児期の単純ヘルペスⅠ型の初感染はヘルペス性口内炎として現れることもありますが,多くは症状が出ません。一度からだの中にウイルスが入り込むと,病気の症状がおさまっても,神経節にひそんで何らかのきっかけで暴れて口唇ヘルペスなどとして再発します。日常みられるのはほとんどがこの再発型です。かぜで熱を出した後など,唇のまわりにポツポツとした小さな水ぶくれが現れる“熱の華”を経験したことはありませんか?かぜ以外にも疲労,紫外線,胃腸障害,外傷,生理,ストレス,ステロイド剤などの体の抵抗力や免疫機能の低下が再発の誘因になります。
■抗体を持っていない成人が増加しています■
以前はほとんどの人が乳幼児期に周囲の人との接触によってⅠ型に感染して抗体を持っていましたが,衛生状態の改善や核家族化などの影響で,20~30代でも半数の人しか抗体を持っていないとも言われています。乳児期の初感染に比べると大人での初感染は症状が重くなりがちです。Ⅰ型の抗体があるとⅡ型にも感染しにくく,発症しても軽症です。
■無症状でもウイルス排泄の可能性あり(無症候性排泄)■
ウイルスを持っていても症状が出ていない場合,たいていウイルスは神経節にひそんでいるのですが,時に唾液や精液などにウイルスが排泄されていることもあり,無症状であることから自分の体液にウイルスが存在することに気づかず,キスやセックスでパートナーに口唇ヘルペス,性器ヘルペスを発症させることがあります。パートナーが抗体を持っていない場合には重症化することもあるので,気になる人は抗体の有無を検査するとよいでしょう。
■口唇ヘルペスの症状と治療■
〖症状〗:次の4段階を経て約10日から2週間ほどで治ってゆきます。
① 前駆期(ピリピリ,ムズムズ):水ぶくれなどに先立って,皮膚局所にピリピリ,チクチク,ムズムズなどの熱感,違和感,痒みを感じ,再発を繰り返す人は自分でこの感覚がヘルペス出現の前兆であるとわかります。
② 紅斑(赤くはれる):上述の自覚症状が出てから半日以内に赤く腫れてきます。この時期には患部でのウイルス増殖が活発ですので,このような早い時期に治療を開始することが重要です。
③ 水疱(2~3日後):赤く腫れた上に水ぶくれが出来てきます。この中にはウイルスがたくさん存在し,水疱が破れてじゅくじゅくした患部にさわると感染します。
④ 回復期(かさぶた):かさぶたになればウイルスはほとんど存在しなくなります。
〖治療〗:抗ウイルス薬が第一選択です。再発の予感時あるいは症状出現早期に治療開始するのが効果的です。
抗ウイルス薬はウイルスの遺伝子に働いて増殖を抑制するものなので,症状の出始めの皮膚や神経でウイルスが活発に増殖している時期が治療のよい機会です。神経節に潜んでいるウイルスには効果がありませんが,再発した病気を治療しないで放置しておくと,皮膚で増えたウイルスが再び神経節へ戻って潜伏感染するウイルス量が増え,次にまた再発しやすくなると考えられていますので,再発といえども早期にしっかりと治療すべきです。
* 内服:重篤な初感染あるいは再発例,もしくは多型紅斑を合併した再発例に対して使用。
アシクロビル:1日5回内服,バラシクロビル:1日2回内服 いずれも3~5日間服用する。
特殊療法として頻回に(年6回以上)再発して日常生活もままならない症例では,前兆を感じたら内服開始するエピソード療法と少量を連日内服する抑制療法があります。詳細は医師にご相談下さい。
* 外用:非ステロイド薬(スレンダム軟膏など),抗ウイルス薬(アラセナA軟膏など)を2~3時間ごと頻回に外用。
〖検査〗:病変部からのウイルスの検出や採血にて抗体価(IgM, IgG)を検査する。
■ヘルペスのその他の症状■
①ヘルペス性歯肉口内炎:乳幼児に最も多くみられるヘルペスの初感染症状。急に39度前後の高熱が出て,口の中にびらん,小水疱ができ,歯茎も真っ赤に腫れあがり,強い痛みで食事ができなくなったりします。あごのリンパ節が腫れます。
②カポジ水痘様発疹症:アトピー性皮膚炎の人の皮膚は抵抗力が弱く,ヘルペスが感染すると皮膚炎のある部位に水疱が拡大し,水ぼうそうのように水疱が広がることからこの名前がつけられています。重症化し,発熱を伴うことがあります。
③性器ヘルペス:女性の外陰膣炎は症状が激しいことが多く,浮腫や赤みが強く飛び上がるほどの激痛で,排尿困難になることもあります。そけい部のリンパ節が腫れます。
④接種ヘルペス(ヘルペス性ひょう疽):口腔内の治療に従事する医療関係者に多く,爪周囲にみられます。
■その他の注意点■
1) 人との接触に注意: 水疱などの症状が出ている時期はウイルス量も多く,感染源になるので特に下記のような人との接触には注意する必要があります。
① 新生児・乳幼児:免疫機能が未発達なので,強い症状がでることもありキスなどを避けましょう。母親が抗体を持っている場合には胎盤を通じて新生児に一定期間は抗体があるのでそれほど重症化はしません。
② 抗体を持っていないパートナー:オーラルセックスで相手に性器ヘルペスを発症させる危険性があります。初感染の性器ヘルペスは重症化しやすいので注意をしましょう。
③ アトピー性皮膚炎の人:皮膚のバリア機能が低下している上に,治療のためにステロイド薬を使用している場合もあるので,接触にて簡単に感染しやすく,しかも重症化します。
④ 病気などで免疫力が低下している人:お見舞いも控えた方が無難でしょう。
2) 患部に触れないように: 自分自身でも患部に触れて感染することがあるので,気をつけましょう。特に目に感染して発症する角膜ヘルペスは失明する危険性もあります。・患部に触れた指で目を触らない ・コンタクトレンズを唾液で濡らして装着しない ・患部に触れた後(外用後も)は手をよく洗う などに注意しましょう。
3) タオルなどの共用を避ける:ウイルスがついたタオルや食器の共用を避けましょう。洗剤できちんと洗いましょう。
参考:浅野善造(こどもとヘルペス),本田まりこ・新村眞人(口唇ヘルペスってどんな病気?) マッキャン・ヘルスケア2003年
■ヘルペスはうつる病気です■
症状が出ている時期はウイルスを多量に排泄しています。この時期に患者に接触した人で,単純ヘルペスウイルスの抗体を持っていない人や,持っていても抵抗力が落ちている人は感染する率が高くなります。具体例としては,口唇ヘルペスの大人が乳幼児にキスや離乳食を口移しで与えて発症する乳幼児ヘルペス性口内炎や口唇ヘルペスがあります。
■一度なおってもウイルスが体内にひそんでいて,何らかのきっかけで再発します■
乳幼児期の単純ヘルペスⅠ型の初感染はヘルペス性口内炎として現れることもありますが,多くは症状が出ません。一度からだの中にウイルスが入り込むと,病気の症状がおさまっても,神経節にひそんで何らかのきっかけで暴れて口唇ヘルペスなどとして再発します。日常みられるのはほとんどがこの再発型です。かぜで熱を出した後など,唇のまわりにポツポツとした小さな水ぶくれが現れる“熱の華”を経験したことはありませんか?かぜ以外にも疲労,紫外線,胃腸障害,外傷,生理,ストレス,ステロイド剤などの体の抵抗力や免疫機能の低下が再発の誘因になります。
■抗体を持っていない成人が増加しています■
以前はほとんどの人が乳幼児期に周囲の人との接触によってⅠ型に感染して抗体を持っていましたが,衛生状態の改善や核家族化などの影響で,20~30代でも半数の人しか抗体を持っていないとも言われています。乳児期の初感染に比べると大人での初感染は症状が重くなりがちです。Ⅰ型の抗体があるとⅡ型にも感染しにくく,発症しても軽症です。
■無症状でもウイルス排泄の可能性あり(無症候性排泄)■
ウイルスを持っていても症状が出ていない場合,たいていウイルスは神経節にひそんでいるのですが,時に唾液や精液などにウイルスが排泄されていることもあり,無症状であることから自分の体液にウイルスが存在することに気づかず,キスやセックスでパートナーに口唇ヘルペス,性器ヘルペスを発症させることがあります。パートナーが抗体を持っていない場合には重症化することもあるので,気になる人は抗体の有無を検査するとよいでしょう。
■口唇ヘルペスの症状と治療■
〖症状〗:次の4段階を経て約10日から2週間ほどで治ってゆきます。
① 前駆期(ピリピリ,ムズムズ):水ぶくれなどに先立って,皮膚局所にピリピリ,チクチク,ムズムズなどの熱感,違和感,痒みを感じ,再発を繰り返す人は自分でこの感覚がヘルペス出現の前兆であるとわかります。
② 紅斑(赤くはれる):上述の自覚症状が出てから半日以内に赤く腫れてきます。この時期には患部でのウイルス増殖が活発ですので,このような早い時期に治療を開始することが重要です。
③ 水疱(2~3日後):赤く腫れた上に水ぶくれが出来てきます。この中にはウイルスがたくさん存在し,水疱が破れてじゅくじゅくした患部にさわると感染します。
④ 回復期(かさぶた):かさぶたになればウイルスはほとんど存在しなくなります。
〖治療〗:抗ウイルス薬が第一選択です。再発の予感時あるいは症状出現早期に治療開始するのが効果的です。
抗ウイルス薬はウイルスの遺伝子に働いて増殖を抑制するものなので,症状の出始めの皮膚や神経でウイルスが活発に増殖している時期が治療のよい機会です。神経節に潜んでいるウイルスには効果がありませんが,再発した病気を治療しないで放置しておくと,皮膚で増えたウイルスが再び神経節へ戻って潜伏感染するウイルス量が増え,次にまた再発しやすくなると考えられていますので,再発といえども早期にしっかりと治療すべきです。
* 内服:重篤な初感染あるいは再発例,もしくは多型紅斑を合併した再発例に対して使用。
アシクロビル:1日5回内服,バラシクロビル:1日2回内服 いずれも3~5日間服用する。
特殊療法として頻回に(年6回以上)再発して日常生活もままならない症例では,前兆を感じたら内服開始するエピソード療法と少量を連日内服する抑制療法があります。詳細は医師にご相談下さい。
* 外用:非ステロイド薬(スレンダム軟膏など),抗ウイルス薬(アラセナA軟膏など)を2~3時間ごと頻回に外用。
〖検査〗:病変部からのウイルスの検出や採血にて抗体価(IgM, IgG)を検査する。
■ヘルペスのその他の症状■
①ヘルペス性歯肉口内炎:乳幼児に最も多くみられるヘルペスの初感染症状。急に39度前後の高熱が出て,口の中にびらん,小水疱ができ,歯茎も真っ赤に腫れあがり,強い痛みで食事ができなくなったりします。あごのリンパ節が腫れます。
②カポジ水痘様発疹症:アトピー性皮膚炎の人の皮膚は抵抗力が弱く,ヘルペスが感染すると皮膚炎のある部位に水疱が拡大し,水ぼうそうのように水疱が広がることからこの名前がつけられています。重症化し,発熱を伴うことがあります。
③性器ヘルペス:女性の外陰膣炎は症状が激しいことが多く,浮腫や赤みが強く飛び上がるほどの激痛で,排尿困難になることもあります。そけい部のリンパ節が腫れます。
④接種ヘルペス(ヘルペス性ひょう疽):口腔内の治療に従事する医療関係者に多く,爪周囲にみられます。
■その他の注意点■
1) 人との接触に注意: 水疱などの症状が出ている時期はウイルス量も多く,感染源になるので特に下記のような人との接触には注意する必要があります。
① 新生児・乳幼児:免疫機能が未発達なので,強い症状がでることもありキスなどを避けましょう。母親が抗体を持っている場合には胎盤を通じて新生児に一定期間は抗体があるのでそれほど重症化はしません。
② 抗体を持っていないパートナー:オーラルセックスで相手に性器ヘルペスを発症させる危険性があります。初感染の性器ヘルペスは重症化しやすいので注意をしましょう。
③ アトピー性皮膚炎の人:皮膚のバリア機能が低下している上に,治療のためにステロイド薬を使用している場合もあるので,接触にて簡単に感染しやすく,しかも重症化します。
④ 病気などで免疫力が低下している人:お見舞いも控えた方が無難でしょう。
2) 患部に触れないように: 自分自身でも患部に触れて感染することがあるので,気をつけましょう。特に目に感染して発症する角膜ヘルペスは失明する危険性もあります。・患部に触れた指で目を触らない ・コンタクトレンズを唾液で濡らして装着しない ・患部に触れた後(外用後も)は手をよく洗う などに注意しましょう。
3) タオルなどの共用を避ける:ウイルスがついたタオルや食器の共用を避けましょう。洗剤できちんと洗いましょう。
参考:浅野善造(こどもとヘルペス),本田まりこ・新村眞人(口唇ヘルペスってどんな病気?) マッキャン・ヘルスケア2003年
投稿者 mildix : 02:21
手湿疹の治療とスキンケア
2005,08,13, Saturday
皮膚病AtoZ 「手荒れ・手湿疹の治療とスキンケア」
1)手荒れの状態
皮膚の一番外側に角層があります。内部を守る最外層のバリアです。この角層に適度な湿度(水分)、柔軟性や滑らかさがなくなって、乾燥やかさかさが目に見えるようになり、硬くなったり裂け目(亀裂)が生じるといわゆる手荒れという状態になります。一般的に皮膚の滑らかさには皮脂腺から分泌される皮脂と角層の水分と脂分などが関係しますが、手のひらには皮脂腺がないので、表皮細胞から放出されたり分解されたりして出来たセラミド、コレステロール、脂肪酸などの表皮脂質とアミノ酸などの水溶性の天然保湿因子によって維持されています。水溶性の保湿因子が水分を引き付け、表皮脂質が細胞同士をくっつけたり水溶性物質の侵入や保湿因子の流出、体内の水分蒸散を防いで滑らかで柔軟な角層を保っています。様々な刺激により炎症が引き起こされ、細胞の健やかな成長が障害されて病的な(出来損ないや剥がれ損なった)角層が出来てしまい、皮膚の滑らかさや柔軟性が損なわれることになります。手荒れのほとんどは体内の要因(アトピー素因など)に種々の外的要因(外的刺激や環境因子など)が加わって生じた手湿疹です。手湿疹は指や手のひらの湿疹性病変の総称ですので、実際には種々の疾患が含まれています。症状も様々で、がさがさした状態、赤みや痒みをともなったり、じゅくじゅくしていたり、小さな水疱が見られたり、一部が硬くなっていたり、亀裂(ひび割れ)を伴って痛みがでてくる場合もあります。
2)手荒れの要因
A.体内の要因:アトピー性皮膚炎、汗疱、心因など
・アトピー性皮膚炎:アミノ酸やセラミドの減少が知られており、乾燥とバリア機能の低下みられます。手のひらには皮脂腺がないので、摩擦や種々の接触物などの刺激によって皮膚炎が生じやすいのです。
・汗疱、異汗性湿疹:原因は不明ですが、指や手のひらに小さな水疱が出来て、その後に薄皮がむけてきます。人によっては水疱がはっきりしない方もおられます。水疱が出来ている時には痒みを感じることが多いようです。時に食物や歯科金属に含まれる金属による全身型金属アレルギーが関係する場合があります。
B.外的要因:外的刺激や環境因子、細菌感染など
・ 刺激性:石鹸、界面活性剤、有機溶剤、摩擦、軽微な外傷、乾燥した風など。
手湿疹の原因の7割を占めると言われています。長時間、水や界面活性剤などに接していると、水溶性の保湿因子や表皮脂質が流出して手の皮膚の細胞が剥がれやすくなると共に柔軟性が無くなってがさがさしてきます。その後に炎症を生じて、さらにセラミドも減少し、悪循環をきたします。
・ アレルギー性:クロム、ニッケル、ゴムなど。
手荒れがあると、種々のアレルギー原因物質が皮膚に吸収されやすくなり、アレルギーが成立する機会が増えてしまいます。ニッケルはアクセサリー、硬貨、鍵、台所用品などに、クロムはセメント、皮革製品などに含まれています。天然ゴムに加えられるチウラム系化学物質もゴム製品によるアレルギー原因物質です。ラテックス手袋によるアレルギーではほとんどの場合が接触した後に蕁麻疹を生じます。また野菜やエビなどの食材による接触皮膚炎も知られています。セロリ、パセリ、ライムなどでは紫外線と共同でアレルギーを起こします。日常生活では様々な物質に触れるため,原因がはっきりしないことも少なくありません。また単独では湿疹を起こさない濃度の物質が複数では湿疹を生じることもあります。
・ 経口摂取アレルゲン:薬剤、ニッケル、クロム、香料など。
薬剤、香料、ニッケル、コバルト、クロム、マンガン、亜鉛などの金属などが、食物や歯科金属から口を介して摂取されて手湿疹がひどくなることが知られています。汗として濃縮されて排出されるので、手のひらや足の裏など発汗が多い場所に影響を与えるものと考えられています。
3)検査:パッチテスト(別途資料を用意していますので、必要な方はスタッフへお申しつけ下さい)
日常で使用する疑わしい製品や金属成分を皮膚に貼りつけて、後日皮膚反応を判定することによって少しでも原
因あるいは増悪物質を検索しようとするものです。
4)治療:ステロイドで炎症を抑え、日頃のスキンケアに加えて日常生活の見なおしが重要です。症状に応じてステロイドの強さを選んで処方いたします。赤み・痒み・水疱などの炎症症状が強いときには、一度にべっとり大量に使うのではなく、1日に4~5回など頻回に少量を薄く延ばして使用します。基本的には表面を保護する目的もあり、軟膏基
皮膚の一番外側に角層があります。内部を守る最外層のバリアです。この角層に適度な湿度(水分)、柔軟性や滑らかさがなくなって、乾燥やかさかさが目に見えるようになり、硬くなったり裂け目(亀裂)が生じるといわゆる手荒れという状態になります。一般的に皮膚の滑らかさには皮脂腺から分泌される皮脂と角層の水分と脂分などが関係しますが、手のひらには皮脂腺がないので、表皮細胞から放出されたり分解されたりして出来たセラミド、コレステロール、脂肪酸などの表皮脂質とアミノ酸などの水溶性の天然保湿因子によって維持されています。水溶性の保湿因子が水分を引き付け、表皮脂質が細胞同士をくっつけたり水溶性物質の侵入や保湿因子の流出、体内の水分蒸散を防いで滑らかで柔軟な角層を保っています。様々な刺激により炎症が引き起こされ、細胞の健やかな成長が障害されて病的な(出来損ないや剥がれ損なった)角層が出来てしまい、皮膚の滑らかさや柔軟性が損なわれることになります。手荒れのほとんどは体内の要因(アトピー素因など)に種々の外的要因(外的刺激や環境因子など)が加わって生じた手湿疹です。手湿疹は指や手のひらの湿疹性病変の総称ですので、実際には種々の疾患が含まれています。症状も様々で、がさがさした状態、赤みや痒みをともなったり、じゅくじゅくしていたり、小さな水疱が見られたり、一部が硬くなっていたり、亀裂(ひび割れ)を伴って痛みがでてくる場合もあります。
2)手荒れの要因
A.体内の要因:アトピー性皮膚炎、汗疱、心因など
・アトピー性皮膚炎:アミノ酸やセラミドの減少が知られており、乾燥とバリア機能の低下みられます。手のひらには皮脂腺がないので、摩擦や種々の接触物などの刺激によって皮膚炎が生じやすいのです。
・汗疱、異汗性湿疹:原因は不明ですが、指や手のひらに小さな水疱が出来て、その後に薄皮がむけてきます。人によっては水疱がはっきりしない方もおられます。水疱が出来ている時には痒みを感じることが多いようです。時に食物や歯科金属に含まれる金属による全身型金属アレルギーが関係する場合があります。
B.外的要因:外的刺激や環境因子、細菌感染など
・ 刺激性:石鹸、界面活性剤、有機溶剤、摩擦、軽微な外傷、乾燥した風など。
手湿疹の原因の7割を占めると言われています。長時間、水や界面活性剤などに接していると、水溶性の保湿因子や表皮脂質が流出して手の皮膚の細胞が剥がれやすくなると共に柔軟性が無くなってがさがさしてきます。その後に炎症を生じて、さらにセラミドも減少し、悪循環をきたします。
・ アレルギー性:クロム、ニッケル、ゴムなど。
手荒れがあると、種々のアレルギー原因物質が皮膚に吸収されやすくなり、アレルギーが成立する機会が増えてしまいます。ニッケルはアクセサリー、硬貨、鍵、台所用品などに、クロムはセメント、皮革製品などに含まれています。天然ゴムに加えられるチウラム系化学物質もゴム製品によるアレルギー原因物質です。ラテックス手袋によるアレルギーではほとんどの場合が接触した後に蕁麻疹を生じます。また野菜やエビなどの食材による接触皮膚炎も知られています。セロリ、パセリ、ライムなどでは紫外線と共同でアレルギーを起こします。日常生活では様々な物質に触れるため,原因がはっきりしないことも少なくありません。また単独では湿疹を起こさない濃度の物質が複数では湿疹を生じることもあります。
・ 経口摂取アレルゲン:薬剤、ニッケル、クロム、香料など。
薬剤、香料、ニッケル、コバルト、クロム、マンガン、亜鉛などの金属などが、食物や歯科金属から口を介して摂取されて手湿疹がひどくなることが知られています。汗として濃縮されて排出されるので、手のひらや足の裏など発汗が多い場所に影響を与えるものと考えられています。
3)検査:パッチテスト(別途資料を用意していますので、必要な方はスタッフへお申しつけ下さい)
日常で使用する疑わしい製品や金属成分を皮膚に貼りつけて、後日皮膚反応を判定することによって少しでも原
因あるいは増悪物質を検索しようとするものです。
4)治療:ステロイドで炎症を抑え、日頃のスキンケアに加えて日常生活の見なおしが重要です。症状に応じてステロイドの強さを選んで処方いたします。赤み・痒み・水疱などの炎症症状が強いときには、一度にべっとり大量に使うのではなく、1日に4~5回など頻回に少量を薄く延ばして使用します。基本的には表面を保護する目的もあり、軟膏基