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ケロイド
2005,08,13, Saturday
皮膚病AtoZ 「肥厚性瘢痕・ケロイド」
1)どんなもの?・どうして出来るの?(定義・病態・症状)
どちらも赤く隆起しており,時にかゆみや痛みを伴います。肥厚性瘢痕は,キズ痕が盛り上がったもので,多くは長い時間とともに自然に平らになって赤みも薄れ,自覚症状もなくなります。一方,ケロイドは軽微な外傷や手術創・予防接種・ニキビ・水痘・帯状疱疹・ピアスなど軽いキズ痕から生じて周囲の健常皮膚へ赤みや隆起が広がってゆきます。有色人種は白人種よりもケロイドが生じやすく,性差なく,若年者に多く,好発部位としては前胸,肩,上腕外側,耳垂,下顎部などです。出現部位によっては外観状の醜形以外にも瘢痕拘縮などの機能障害を起こすことがあります。
2)どんな治療があるの?
A. 保存的治療:複数の方法を組み合わせて治療を行います。
・圧迫療法:低酸素状態を引き起こして,組織代謝を減少させてコラゲナーゼ(線維組織を分解する酵素)活性を上昇させると推測されています。副作用がないため,予防・治療の両面において汎用されており,3~6ヶ月間1日12時間以上圧迫するのが理想的で,スポンジやサポーター,弾性包帯などを工夫して使用します。
・副腎皮質ホルモン剤(ステロイド):最も効果的なのはトリアムシノロン懸濁液を局所麻酔薬で希釈した溶液を患部に直接ゆっくりと注入する方法です。新鮮病巣ほど効果的で,一般的には2~3回で効果が見られます。2~4週間の間隔をあけて繰り返します。先ずは痒みなどの自覚症状が軽減し,その後少しずつ平坦化してきます。副作用として皮膚・皮下組織の萎縮があり,治療回数が多くなるに従って少なからず毛細血管拡張症(血管が浮き出る)を認めるようになります。痛みのために注射を行えないようでしたら,効果は劣りますが外用剤やテープ剤を使用します。
・ヘパリン類似物質:ヒルドイド軟膏が有効な場合があります。
・トラニラスト:リザベン。1日3回内服するクスリ(抗アレルギー剤)です。膀胱炎様症状に注意して使用します。
・シリコン:連日3ヶ月間使用。詳細な機序は不明ですが,比較的早期の痒みや痛みなどの自覚症状改善に効果的な印象があります。
・ 凍結療法:液体窒素法でイボなどよりも少し長めに患部を凍結させます。時にステロイド局注と併用されます。
・レーザー:色素レーザーの有用性が知られています。血管の破壊によって組織の虚血にて効果発揮します。Nd-YAGレーザーでの選択的なコラーゲン産生阻止作用も報告されています。
B.外科的治療:主には瘢痕ケロイドが対象で,ケロイド内切除術・くりぬき法・W形成術・植皮術などが行われます。圧迫などのアフターケアが重要で,術後に電子線などの放射線療法を併用しますので,可能な施設を紹介します。
C.その他:レチノイン酸の外用,ブレオマイシンなど抗がん剤やインターフェロン注入の有効性が報告されています。
3)当院での治療
基本は圧迫とステロイド局注です。症例に応じて適宜保存的治療・外科的治療を組み合わせます。
どちらも赤く隆起しており,時にかゆみや痛みを伴います。肥厚性瘢痕は,キズ痕が盛り上がったもので,多くは長い時間とともに自然に平らになって赤みも薄れ,自覚症状もなくなります。一方,ケロイドは軽微な外傷や手術創・予防接種・ニキビ・水痘・帯状疱疹・ピアスなど軽いキズ痕から生じて周囲の健常皮膚へ赤みや隆起が広がってゆきます。有色人種は白人種よりもケロイドが生じやすく,性差なく,若年者に多く,好発部位としては前胸,肩,上腕外側,耳垂,下顎部などです。出現部位によっては外観状の醜形以外にも瘢痕拘縮などの機能障害を起こすことがあります。
2)どんな治療があるの?
A. 保存的治療:複数の方法を組み合わせて治療を行います。
・圧迫療法:低酸素状態を引き起こして,組織代謝を減少させてコラゲナーゼ(線維組織を分解する酵素)活性を上昇させると推測されています。副作用がないため,予防・治療の両面において汎用されており,3~6ヶ月間1日12時間以上圧迫するのが理想的で,スポンジやサポーター,弾性包帯などを工夫して使用します。
・副腎皮質ホルモン剤(ステロイド):最も効果的なのはトリアムシノロン懸濁液を局所麻酔薬で希釈した溶液を患部に直接ゆっくりと注入する方法です。新鮮病巣ほど効果的で,一般的には2~3回で効果が見られます。2~4週間の間隔をあけて繰り返します。先ずは痒みなどの自覚症状が軽減し,その後少しずつ平坦化してきます。副作用として皮膚・皮下組織の萎縮があり,治療回数が多くなるに従って少なからず毛細血管拡張症(血管が浮き出る)を認めるようになります。痛みのために注射を行えないようでしたら,効果は劣りますが外用剤やテープ剤を使用します。
・ヘパリン類似物質:ヒルドイド軟膏が有効な場合があります。
・トラニラスト:リザベン。1日3回内服するクスリ(抗アレルギー剤)です。膀胱炎様症状に注意して使用します。
・シリコン:連日3ヶ月間使用。詳細な機序は不明ですが,比較的早期の痒みや痛みなどの自覚症状改善に効果的な印象があります。
・ 凍結療法:液体窒素法でイボなどよりも少し長めに患部を凍結させます。時にステロイド局注と併用されます。
・レーザー:色素レーザーの有用性が知られています。血管の破壊によって組織の虚血にて効果発揮します。Nd-YAGレーザーでの選択的なコラーゲン産生阻止作用も報告されています。
B.外科的治療:主には瘢痕ケロイドが対象で,ケロイド内切除術・くりぬき法・W形成術・植皮術などが行われます。圧迫などのアフターケアが重要で,術後に電子線などの放射線療法を併用しますので,可能な施設を紹介します。
C.その他:レチノイン酸の外用,ブレオマイシンなど抗がん剤やインターフェロン注入の有効性が報告されています。
3)当院での治療
基本は圧迫とステロイド局注です。症例に応じて適宜保存的治療・外科的治療を組み合わせます。
2005年08月13日