皮膚科AtoZ ミルディス皮フ科 東京都 足立区 皮膚科 美容皮膚科 形成外科 アレルギー科:東京都足立区北千住で皮膚科を診療している院長の皮膚に関するブログです。

Home > 【2:美容皮膚科】 , Home > 多汗症ボトックス治療 > 多汗症のボトックス治療について

多汗症のボトックス治療について

皮膚病AtoZ 「多汗症のボトックス治療について」

1. 治療は体への侵襲が少ないものから順次試してゆきましょう。効果が高いものは当然ながらリスクも高くなるからです。
ど の世界でもそうですが,一般的に「ハイリスク・ハイリターン」,「ローリスク・ローリターン」は多汗症治療にも当てはまります。傷跡が残らないなど,リス クが少ないもの(外用剤やイオントフォレーシスなど)は効果が弱い場合や効果持続時間が短いために頻回に使用しなければならないなどの制約があったりしま す。しかし,効果が一過性であるということは,もし副作用が生じても,その作用の一過性である場合がほとんどですので,より安全性が高いともいえます。外 科的治療は効果持続期間が長い(ほぼ永久的:最初に比べると多少の効果減弱がある(汗腺の再生のため))のが利点ですが,幾ばくかの傷が残ること,治療に よるダウンタイムなどが欠点となってしまいます。ボトックスを始めとするボツリヌス菌毒素製剤による治療はこれら従来の保存的治療と外科的治療の中間的な 位置付けとなります。あくまでも効果は一過性ですが,従来の保存的治療に比べると長時間効果が持続(約1シーズン)します。治療に伴うダウンタイムはほと んどなく,その日から入浴も可能ですし、ガーゼ保護も不要です。

2. ボトックスとは
ボツリヌス菌毒素製剤の代表的なもの で,アラガン社の製品です。その他にイプセン社のディスポートがあります。神経終末からのアセチルコリンの放出を抑制することによって効果を発揮します。 エクリン汗腺は交感神経に支配されており,アセチルコリンによって伝達されています。顔面での表情ジワ治療に伴い,注入部位での発汗が抑制されていたこと から,多汗症の治療に用いられるようになってきました。治療にはA型ボツリヌス菌毒素製剤を使用しますが,ごく微量の毒素の局所注射ですので身体には無害 です。ボツリヌス毒素の人体に対する致死量は筋肉注射の場合,3000〜30000単位とされており,個人差はあるものの多汗症での使用量はディスポート で片側腋窩:50~75単位,片側手掌:100~150単位と少量なので安全です。注射後2~3日後から1週間位の時間をかけて効果が現れ,その効果は約 3~6ヶ月の間持続します。



3. ワキでの治療順序
① カウンセリング → ②同意書 → ③発汗テスト → ④必要に応じて表面麻酔テープ(効果発現までに30分以上かかります) → ⑤発汗テストを参考に,ボツリヌス菌毒素を片側で約40箇所に注入します。 → ⑥止血を確認して終了です。

Q1. ボトックス®などのボツリヌス菌製剤による多汗症での効果はどれくらい持続しますか?また臭いにも有効なのでしょうか?

A1. 平均すると約ワンシーズンです。多くの方は発汗量が多く、薄着になり汗ジミが気になる夏の間をボトックスで対処し、自然と発汗量も低下する冬などには市販 品か医療機関から出される塩化アルミニウム溶液ですませているようです。中には、1年中ボトックス®の効果を持続させるべく、年に複数回(ほとんどは2 回)施術される方もおられます。また、ボツリヌス菌毒素製剤の基本はエクリン汗腺からの発汗を抑制し、その結果として腋窩で水分が少ないために細菌の繁殖 が妨げられて臭いが少しは軽減するものと考えます。腋窩の発汗量ではなくて、臭いの軽減を主目的に施術することはありません。あくまでも補助的効果との認 識しています。

2005年12月15日

Categories

Entry Tag

Entries

Archives