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健康で長寿を楽しむ食生活<その2>
※本号では、白澤卓二先生の著書『100歳まで元気に生きる食べ方』(三笠書房)からヒントを得て、私なりに長寿を目指す皆さんに役立つ食生活のポイントをまとめてみました。
今号では、食材の効能などをより具体的に紹介していきます。食いしん坊でありながら好き嫌いの激しい私も、少しずつではありますが「体に良い」という視点から食材を見るようになりました。最近では干しシイタケから基準値を上回るホルムアルデヒドが検出されるなど、輸入食材にも多々問題点が指摘されています。国内でも賞味期限改ざんや産地偽装などの事例があったことを考えると、表示を鵜呑みにはできないかもしれません。でも「体に良い」食品を選ぶのですから、選択に際しては安全にも気を配りたいものです。
老化防止に効果的な食べ物
~多様な野菜や果物を摂取&ファイトケミカルの力も得て老化を防ぐ
「ファイトケミカル(phytochemical)」というと耳慣れないと感じられる方もおられるかもしれませんが、「ファイト」とは、ギリシャ語で「植物」のことで、「ケミカル」はご存知の「化学物質」という意味です。植物が紫外線の害や虫などから自らを守るために作り出した物質で、7つの栄養素(タンパク質、炭水化物、脂肪、ビタミン、ミネラル、繊維質、水)に入らない栄養素として注目を集めています。主に植物の色素や香り成分、アクなどに含まれていて、およそ1万種類もあるとされています。緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンなどに代表されるカロテン類、淡色野菜のイオウ化合物類、お茶や赤ワインに含まれるカテキンのポリフェノール類、ブルーベリーの色素のアントシアニン、柑橘類の苦味や香りの成分であるテルペン類などが挙げられ、これらには抗酸化作用や免疫を高める作用が認められ、ガン予防にも効果があることなどが知られています。
下記以外にも食材やサプリメントについての効果・効用について興味をお持ちであれば、『健康食事典』(朝日新聞社)や『ビタミン・バイブル』(小学館)が読みやすいでしょう。
①ブロッコリー
ビタミンC、カロテン、イソチオシアネート(発ガン物質の活性化抑制)、クロム(インスリンの働きを応援)、ビタミンU(胃潰瘍を防ぐ)を含み、食物繊維も豊富(動脈硬化、便秘予防)。短時間でゆでること(ビタミンCが熱で壊れる)。茎にビタミンCや食物繊維が多い。ゆで時間は3分。電子レンジでは、ラップかけて500Wで2分30秒が目安とされている。
(村★私は残念ながら好きな野菜ではありませんが、食卓に出ればひとかけらくらいは箸を伸ばすようにします)
②赤いトマト
リコピン(抗酸化)、カリウム(塩分排泄)、ケルセチン(ポリフェノールの一種で、毛細血管強化、動脈硬化予防、長寿遺伝子活性化。ブロッコリーやタマネギにも含まれる)などを含む。加熱しても有用。
(村★これも好き好んで自ずから食べたいと思うものではないのですが、努力します。たまに食べるとおいしいとも思うのですが…)
③リンゴ
400種類超の「ポリフェノール」含有(プロアントシアニジン、カテキンなど)。これらは果皮直下に多く含まれる。よく洗って皮ごと摂取するとよい。カリウムも多い。ペクチン(水溶性食物繊維)にも抗酸化作用あり、加熱するとその力は9倍。
(村★大好きです)
④ニンジン
β-カロテン(体内で必要なだけビタミンAに変換される。粘膜の乾燥を防ぎ、細菌感染に対する抵抗力上昇、抗酸化、悪性腫瘍抑制)。皮のすぐ下にあるので、皮はできるだけ薄くむくようにする。カリウムやカルシウムも豊富。
(村★これまた、生は苦手なのですが、煮物などは気になりません。努力目標としたいと思います)
⑤サケ
アスタキサンチン(カロテノイドの一種で、リコピンよりも格段に抗酸化力が強い)、他のビタミン類やDHA、EPAなどの不飽和脂肪酸も豊富。養殖ものではエサや薬物が不安だが、スコットランド産ならば天然に近い環境で養殖されているとのこと。
(村★これは魚の中でもかなり好物に入るものですから、刺身から焼いたものまで全てOKです。できるだけ天然を選びます)
⑥サバ、アジ、イワシ、サンマ
DHA、EPAなどのオメガ3系不飽和脂肪酸が豊富。
(村★これまた刺身、干物まで大好きです)
⑦鶏ムネ肉
カルノシン(活性酸素除去+乳酸中和:運動で筋肉が疲れるのは、体内で活性酸素が発生し、筋肉内で乳酸が蓄積し、pHが下がるため)が有用。メチオニン(必須アミノ酸)も肝臓を活発にする。しかも低カロリー。
(村★嫌いではないのですが、少し脂肪分が少なくてパサパサを感じやすいのが難点です)
⑧豚ヒレ肉
ビタミンB1(牛肉の10倍、豚バラ肉の2倍含有)は糖をエネルギーに変える。汗や尿からすぐに排泄されるので、「アリシン(タマネギ、ニンニク、ネギ、ニラ)」とともに摂取すると体内への吸収が高まる。脂肪は少なく(牛サーロインの1/2)、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンEも豊富。
(村★これまた、好きです。最近では、牛サーロインなども油が強すぎるように感じる年頃になりましたので、豚もロースからヒレにしてます。「アリシン」含有野菜も好き系統なものなので、併せて摂取しています)
⑨ショウガ
ジンゲロール(ショウガの辛味成分)が体を温め、血行よくする。味覚を刺激し、自律神経を活性化し、脂肪燃焼にも役立つ。脂肪細胞を小さく保つ(肥満→脂肪細胞が膨大化→アディポネクチン分泌↓)効果も。
(村★そういえば、ショウガ紅茶も定番ですね)
以下の食材も好きなものが多く、特に「ゴマ」は毎日いろんな食事にふりかけて食べています。
⑩唐辛子
「カプサイシン」が交感神経を刺激して、中性脂肪を燃焼させるとともに、アドレナリン分泌で発汗作用を高める。
⑪カレー粉
クルクミン(ターメリックの中の成分)をポリフェノールやローズマリーと同様にβアミロイドタンパクに加えると、神経細胞が殺されない(*アルツハイマー病に有用かも?)。肝臓を助け、悪玉コレステロールを低下させ、活性酸素を除去する。
⑫ゴマ
セサミンが活性酸素除去。コレステロールを下げて動脈硬化を予防。胃腸で分解されず、門脈で吸収される。
⑬クルミ
トリプトファンが多い(その他、牛乳、アーモンド、落花生、シラス干、カツオ、ワカメ、レバーにも多く含まれる)。ストレスに耐えるには脳内でセロトニン分泌が必要だが、トリプトファンはその合成に必要な成分だ。
⑭赤ワイン
フランス人は肉や乳製品などの動物性脂肪を多量に摂取しているにも関わらず、虚血性心疾患が少ないため、「フレンチパラドックス」とも称されている。近年では赤ワインのポリフェノールに動脈硬化を予防する効果があると考えられている。
朝食・昼食・夕食の注意点
・緑茶を1日5杯飲む
死亡率を低下させ、血圧やコレステロールを抑える。
・納豆、豆腐など血糖値を急激に上げない朝食を
ご飯は白米よりも玄米や五穀米を選ぶと噛む習慣がつき、食物繊維で便通もよくなる。野菜やワカメの入った味噌汁(大豆イソフラボン)を添えよう。パンなら全粒粉で、牛乳とサラダを添えよう。
・昼食はゆっくり噛んで食べよう
丼物や一皿料理の外食を避けて、おかずの多い和定食を選んでゆっくり噛んで食べよう。
・夕食は夜9時までに終える
遅くなるときには夕方に軽食をはさんで遅い時間の摂取量を減らすこと。インスリンを急に上げないように、①食物繊維豊富な野菜(サラダなど)→②メインの魚や肉(蛋白質、脂質)→③ご飯などの糖質 という順序が大切。
ガン予防の「8つの指針」
~国立がんセンター「科学的根拠に基づくがん予防」より
海外の指針では塩分がいきなり6gと制限されるので、日本人には厳しいです。私にとっては②が適度ですまない、③が不足気味、④がオーバーなのでもっと制限を、⑤は犬との散歩を活用してクリア、⑥は毎日の体重計測定を家族から義務付けられました。
①禁煙
タバコを吸わない人も、他人のタバコの煙を可能な限り避ける。
②適度な飲酒
具体的には日本酒換算で1日1合(ビールで大瓶1本)程度以内。飲めない人は無理に飲まない。
③野菜、果物を少なくとも1日400g摂る
野菜は毎食、果物は毎日。
④塩蔵食品・塩分の摂取は最小限に
具体的には食塩として1日10g未満、塩辛や練りウニなどの高塩分食品は週に1回以内。
⑤定期的な運動の継続
たとえば、毎日合計60分程度の歩行など、適度な運動や、週に1回程度は汗をかくような激しい運動を。
⑥成人期での体重を維持(太り過ぎない、やせすぎない)
中年期男性では、BMI(体重指数=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出される体重の指標)で27を超さない、21を下回らない。中年期女性では25を超さない、19を下回らない。
⑦熱い飲食物は最小限に
たとえば、熱いものは冷ましてから飲む。
⑧肝炎ウイルス感染の有無を知る
感染しているようであれば、速やかに治療(感染者)を、また未感染者も予防の措置をとる。
投稿者 mildix : 08:09
健康で長寿を楽しむ食生活<その1>
※本号では、白澤卓二先生の著書『100歳まで元気に生きる食べ方』(三笠書房)からヒントを得て、私なりに長寿を目指す皆さんに役立つ食生活のポイントをまとめてみました。
最近ではすっかり"アンチエイジング"という言葉が市民権を得て、ちまたに飛び交っています。皮膚科学会でも「見た目のアンチエイジング」として美容皮膚科というジャンルが定着していることからも、医療の世界においても同様であることがわかります(さらに、学会の演題の中で、美容系の割合が急増し、その会場に聴衆が集まっています)。
アンチエイジングという言葉からは「老化に対して抗う(あるいは不老長寿)」というイメージをもたれる方もおられるかもしれませんが、実際には「健康で長寿を楽しむ」というのがその本質だと思います。そういった意味では、「サクセスフルエイジング」「ウエルネスライフ」などといった言葉のほうがわかりやすいかも知れません。少し前には竹内一郎氏の『人は見た目が9割』(新潮新書)という本が売れたことからもわかるように、確かに「見た目」も大切でしょうが、これは健康を損なっている状態での話ではありません。ここ数年で同僚の若き死に接したり、友人が糖尿病になったり、膵炎で入院したりと、私自身に病気(特に生活習慣病)が発覚してもおかしくない年齢帯に入ったことを思い知らされました(まさしく男の厄年前後です)。それを契機に禁煙とダイエット、運動量増加に取り組んで、現在は何とか以前に比べると改善された状態になってきたところです。しかし、アンチエイジングに最も大切だと思われる食生活には無頓着で、不規則な食事時間(昼なし、遅い夕食など)、暴飲暴食、そして早メシなど悪い点を挙げればキリがない状態です。そんな折に、昨年末、白澤卓二先生の『100歳まで元気に生きる食べ方』(三笠書房)を手にする機会があり、自分の食生活を振り返ってみるきっかけとなったのです。皆さんもご一緒にいかがですか?
長寿は20~30%しか遺伝しない
(村上コメント★病気全般についても言えることですネ)
環境や食生活、ライフスタイルによって決まる。言いかえれば、これらを改善することによって寿命を伸ばすことができるのです。
長寿には50歳からの食生活が重要
(村★でもこれが難しいのよね…)
食生活を含めた生活習慣をどう改めるか?が重要。確かに普段の食生活や生活環境の積み重ねで生活習慣病へ突き進んで行くのです。しかし無理のないレベルで無意識に行えるくらいでないと継続できませんから、私のような意志薄弱な者は負担の少ない簡単なことから少しずつ慣らしてゆくのがよいのでしょう。体重が減少したり、悪かった血液検査の数値が改善すれば、それが褒美になり、モチベーションも持続できるのではないでしょうか?
老化は「肝臓、腎臓、動脈硬化」から始まる
(村★抗重力筋<大殿筋、大腿四頭筋、下腿三頭筋など>も大切です)
肝臓や腎臓は加齢に伴って重量は軽くなりますが、脳や心臓などの重要な臓器はあまり変化しません。すなわち、脳や心臓などへの重要な血管さえ閉塞しなければ健康寿命は延長するのです。とにかく先ずは重要な箇所を守る、ということですね。今回は「食事・食生活」の話を中心にしていますので省略しますが、運動でも上述の老化とともに衰えやすい筋肉を鍛錬するのがよいとされています。例えば太極拳や日本舞踊など、中腰になる動作を継続している方の体年齢は実年齢より若いと言います。
寿命を伸ばす食事の3大ポイント
(村★「よく噛む」こと(一口30噛み)も付記されていました)
カロリー制限を行った上での報告ではありませんが、低インスリン、低体温、高DHEA-S血中濃度を示すヒトのグループは、そうでないグループに対して生存率が高いことが確認され、そうした変化がアカゲザルでのカロリー制限での研究においても報告されています。こうしたことから、ヒトにおいてもカロリー制限あるいは食生活の改善が寿命に影響を与えることが十二分に考えられます。
①体内の「インスリン」を大事に使う
(村★年齢とともにインスリン分泌量が減少するからです)
これには私自身が昼食をほとんどとらないで夕食が過剰になっているため、多いに反省させられました。近日、血糖測定器を購入して毎食後に経時的に血糖を測定してみようと思っています。自分の普段の食事内容によって、食後どのように血糖値が変化するのかが身をもってわかります。恐らくはGI(グリセミックインデックス)値が高いものを摂取すれば、血糖値は急上昇するという教科書通りのことを体験することになるのだろうと思いますが、実体験することでより強い動機付けになることが期待できます。
・朝食を抜かないこと
血糖が急増すると、インスリンが急激に消費される。毎食(1日3食)少量でも摂取をする。
・インスリンに負担をかけない朝食を食べること
ゆっくり血糖値を上げる食事がよい。ネバネバ食品(納豆、オクラ)、豆腐などが紹介されています。
②「カロリーの過剰摂取」をしない
(村★これはかなり有名な話なので、皆さんも耳にしたことがあるのではないでしょうか?)
「カロリー制限」(食餌中の特定成分の制限や毒性物質の減少、という意味ではない)がアンチエイジングや寿命延長に有用であることは、現在までに無脊椎動物から大型哺乳類にいたるまでよく知られています。成長を遅延させたり、代謝率(単位組織あたりの酸素消費率)を低下させることによって寿命が延長する、などと言われていたこともあります。これらは現在では否定されています。一時はカロリー制限にも体脂肪減少との関連が言われ、これも否定的でしたが、最近では脂肪細胞が多くの生理活性物質を産生していることなどから、脂肪細胞機能との関連が再評価されてきています。また、これらは進化の過程(環境変化に伴って頻繁に生じる飢餓状態に対応するなど)で獲得してきたものであり、遺伝子やその産物がかかわるとの考え(Hollidayの仮設)が最近では支持されているようです。
過食を制限することの有用性に関しては、貝原益軒の『養生訓』にも「それは飲食を適度にして過食をせず、脾臓と胃とを傷つけて病を誘発する...」などと出ていること、「小食に病なし」あるいは「大食は病のもと」との格言もあるように、経験則から自ずと導かれている道理なのかも知れません。白澤卓二先生の著書では、下記のようなことが記されていました。
・DHEA-Sは20歳でピーク、年齢とともに直線的に低下
カロリー制限で筋肉にたまるストレスが押さえられ、DHEA-Sの減少を抑制できる。
・βアミロイドタンパクの沈着(脳の老人斑)
アルツハイマー病発症モデルマウスでは、高脂肪食では普通食の2倍に増加するが、カロリー制限では逆に3分の一に減少。すなわち、カロリー制限をし、食事を低脂肪にすればアルツハイマー病発症の危険性が下がる可能性がある。
・「腹八分目」ではなく、「腹七分目」を目指せ
…とのこと。これが難しい。特に夜が…。
・目標体重は「20歳の時の体重+5kg」の維持、だそう
私の場合は上記が実践されないので、これも到達できず。
・一日に必要とするエネルギー量を計算する
一日に必要とするエネルギー量=一日の基礎代謝量(1500kcal)×生活活動強度(Ⅲ段階:中程度=強度は1.7)=2550kcal(私自身の概算)。でも実際の摂取量をカロリー計算してみると、その多さに愕然としてしまいます。これは先頃話題になった岡田斗司夫氏の『いつまでもデブと思うなよ』(新潮新書)にも紹介されています。200 kcalというと、ご飯なら茶碗軽めの一杯、小さめのあんぱん1個くらいですが、これを消費するのに必要な運動は1時間のウォーキングと同程度であることを考えると、いかに運動でカロリーを消費するのが困難か?ということもわかります。
また一度万歩計をつけて、1週間の平均歩数を調べてみるとよいかもしれません。私などは1万歩どころか6千歩/日しか歩いておらず驚愕しました。摂取カロリーを制限するほうが、はるかに現実的だと思い知りました。
③体のサビつきを防ぐ(抗酸化)
(村★私自身、大層興味がある分野でもありますので、後日項を改めてご紹介します)
個人的には日常生活での活性酸素からの防御が困難だからこそ、サプリメントや水素水なども活用したいと思っています。
・活性酸素を増やす加工食品類を避ける
コンビニ弁当やファーストフードの食品添加物の多い食事を避ける。
・ファイトケミカルの摂取
赤ワインのポリフェノール、緑茶のカテキン、キノコのβ-グルカン、緑黄色野菜のβ-カロテンなどを積極的に活用すること。多彩な野菜や果物の摂取に加えて、無農薬野菜や無添加食品を選択することも重要。
参照:養生訓(現代語訳)(<http://home.att.ne.jp/theta/mo/you/genbun.html>)、下川 功(ANTI-AGING MEDICINE 2005;1(2):24-28)
投稿者 mildix : 08:06