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ヘアケア:そのディープな世界①
2007,09,08, Saturday
皮膚病AtoZ 「ヘアケア:そのディープな世界①」
ヘアケア:そのディープな世界①とある友人達との飲み会でプロペシア(男性型脱毛症用の内服薬)の話になりました。われわれも年相応に、あるいはそれ以上に頭髪が寂しくなっているなあ、 でも学生の頃から生え際の剃り込みがあったから余り進行していないのだ…などなど昔話を交えてのことでしたが、ふと同席者から「一般的なヘアケアとしてど のようなことが勧められるのか?」「巷で有名なサロンでは、どのようなことが行われているのか?」「はたしてそれらの施術の有用性はいかがなものか?」な どという至極真っ当な意見が出され、われわれ皮膚科医は一般的な円形脱毛症の治療法、あるいはプロペシアの作用機序などについては答えられるものの、それ ら以外については知識ならびに経験に非常に乏しいことが判明してしまいました。
そこで一念発起して各種のサロンの施術、あるいはそこで 勧められるホームケア法、インターネット通販などで流行っている製品などを調べてみようと思い立ち、今回の「セルフ・ヘアケア体験」(2007年9月現 在)と称した企画を始めました。脱毛症患者の方々に私が体験したグッズを体験していただき、内服薬などの医学的治療だけではなく、食事や生活習慣を含めた 日常生活やセルフケアの重要性を再認識していただきたいというのが趣旨です。これらが諸氏の知的好奇心を刺激し、さらには頭皮をも刺激して、私ならびに患 者諸氏の髪が再現されるのを切に望むものであります。
私も遅ればせながら、2007年9月よりヘアケア作戦をスタートしました。皆さんも一緒にいかがですか? ビリーのブートキャンプは大変にきついそうですが、この企画では体力は要しません。必要なのは少しの持久力だけ?
●育毛・発毛グッズ(機械編)
~余りにも膨大なので、代表的なものに限定しました。でも面白かったです。
局所のヘアケアの基本は「毛穴の汚れをとり、頭皮を清潔にした状態で育毛剤を使用する」、そして「何らかの付加価値をつけて、より的確にしかも簡便に育毛 剤を適所に導入する」、さらには「頭皮マッサージで血行促進をはかる」を主目的にしているようです。電気グッズを見ても、皮膚でいうイオン導入機やEMS のように、企業ごとに育毛剤をより浸透させたり、血管を拡張させるための細かな工夫があるはずです(逆にあると信じたいとの意見もありますが…)。空気圧 マッサージも、医療機関においても手足のむくみ治療(乳がん手術後のうでの浮腫などへの治療の一環)にも用いられますが、機器によっては局所施術後の周囲 温度上昇の範囲が異なることが見てとれます(コンセランのHPによる)。ただし、いずれにしても基礎的なデータはほとんど入手できませんでした。
個人的には機構が単純でコンパクトなものが好きです。逆に強い刺激は苦手なので、機械ものはいつまで継続できるか自信がありません。ここでは、あえて詳細 な商品名は出しません(一部個人的試用品のみ下記で掲出)が調べれば簡単にわかります。また通販などで入手できますが、決して当方でオススメするものでは ありません。悪しからず。
① 低周波:頭部の血管、リンパ管、筋肉に刺激を与え、頭皮の新陳代謝を促進すると言われています。
② 高周波:頭皮、皮下の帽状腱膜にいたるまでの組織に微細な振動を生じさせ、それが細胞への刺激となり活性化されると言われています。
③ 空気圧マッサージ:空気圧で頭皮をもみほぐして温めますが、その作用は局所だけに留まらないとされています。加えてリラックスできます。
④ スチーム:シャンプー後に頭皮を蒸らして育毛剤の吸収を高めます。蒸しタオルでも代用可能?
⑤ タッピング:以前流行りましたが、最近では刺激過多になりやすいとの危惧から下火のようです。人の指に勝るものはないようです。
その他にもマイナスイオン、オゾン、LED光、などなど一体どこまで作用があるのか無いのか、はたまた有害無益なものなのか、玉石混交で混乱させられます。こうしたことから私は、自分が試して気持ちよいと感じられ、無理なく継続できるものだけにしようと思います。
●育毛の基本
~ヘアケアの「これが大事だよ!」 詳しくはクリニックニュース(ヘアケア:②)で紹介します。
機械に頼るのではなく、基本は①シャンプーなどを含めた正しいヘアケア、②生活習慣の改善、③良質の育毛剤、になるのでしょうか。育毛・健康関係の情報とも氾濫していますが、余り突飛なものに惑わされないで基本を抑えるようにしたいものです。
① ヘアケア: 洗い過ぎ(皮脂の取り過ぎ)もよくなく、強いブラッシングも頭皮を痛める心配あり。何事も適度にという中庸の精神が肝要です。シャンプーも合成界面活性剤 やプロピレングリコールが槍玉にあげられることも多いようですが、少なくとも丁寧にすすぎ、爪を立てたりしないなどの注意の方がより大切でしょう。気にな るなら石鹸シャンプーなども選択肢となります。畑を耕すつもりでケアを継続しましょう。医院に備え付けの資料などを参照してください。
② 生活習慣の改善:栄養に配慮した食事をとり、タバコやアルコールなど刺激物を控え、適度な運動を行い、ストレスをためないこと。
③ 育毛剤:あまり目移りしないように。最低でも1種類を3~6ヶ月は継続しないと効果はわからないでしょう(成分など詳細は次回に)。
●私のヘアケア作戦
私の頭頂部もすっかり寂しい状況となりました。そこで購入した全ての製品に手を出すも持続せず、下記あたりが私の限界のようです。簡便で気持ちよいものしか継続できないものですね。さて、その効果はいかに? 1年後のお楽しみです。
① 育毛剤: アサバ 「新滋源」(https://www.moshimo.com/mds/article/87109/22391)。1階の薬局「はなファーマ シー」にて入手し、連日外用中です。刺激がなく、臭いがきつくないのが気に入っています。また、毛穴洗浄のツールとして、同じく「はなファーマシー」オス スメのサニーヘルスの「PFリピッドクリア」を週に1~2回シャンプー前に使用しています。私の頭皮は油っぽいので、使用後はすっきり爽やかです。
② 育毛ブラシ:トルマリンが配合され、先端からはマイナスイオンが発生するというものを知人から頂いたので使用。ブラッシングで頭皮を軽く刺激するようにしています。慣れるとブラッシングって気持ちいいものですね。豚毛がよいとの情報もありますが、確かに低刺激そうですね。
③ ケアナケア: 週に2~3回、シャンプーを流す際に使用しています。1秒間に30回というジェット水流のパワーで頭皮や毛穴の汚れを洗い流し、マッサージを同時に行うと のこと。最初は勢いにかえって痛みを感じましたが、最近は慣れてきたのか、心地よい刺激と感じられるようになりました。風呂場以外で充電しなければならな いので、そこが多少面倒なところです。
④ ヘアメイカー:通販で見 つけて、ついつられて購入してしまった機器。使用中の育毛剤を入れて、頭皮にたった4分間軽くあてるだけで、その浸透力が30~50倍にアップするとの文 句。しかもこれ1本で毛穴の汚れや余分な皮脂を引き出した後、育毛剤を導入し、最後に頭皮のマッサージ&引き締めをして完了するというお手軽さです。
⑤ モアタクト(Moistact): アデランスのスチーム式健毛器です。「家庭でもヘアサロンと変わらないヘアケアを」との目的で、毛穴を開かせる"前温風ブロー"、効果を促進させる"後温 風ブロー“を行います。"ミストブロー”は、温風で薬液ミストを乾燥消滅させることなく、また風で薬液ミストを壊すことなく、効果的に温めた薬液ミストを 毛根全体に浸透するように噴霧する育毛促進器具とのことで、ヘアケアの効果を最大限に高めます。頭に専用器具を取り付け、専用液を機械にセットすれば、後 は自動運転で加湿され、有効性分が頭皮に染み込むというしくみになっています。本来は専用の薬液を使用とのことで、そこが「?」でしたが私は「新滋源」で 代用し、前述の「ヘアメイカー」と交互に使用しています。
⑥ その他: クリニックに設置している空気圧マッサージや低周波+高周波の機器を週に数回は行うようにしています。またシャンプーなども高価なものがたくさん売られて いますが特にこだわることはなく、シャンプー時には手によるマッサージで頭皮に刺激を与えるようにしたり、すすぎを念入りにするように変更しました。一時 は「スーパーミルトス」、有名ヘアサロンお勧め品なども使用しましたが、今は家族と同じ製品か、合成界面活性剤をさけるために石鹸シャンプー(この時には ペアのリンスで、pH調整)を使用するくらいです。サプリメントとしては、特別なものは無く、以前からのビタミンC、ビタミンE、タウリンをベースにし て、適宜1~2種類を追加して摂取しています。犬の散歩と友人企画のハイキングに積極的に参加して、運動ならびにストレス発散にあてています。
参 照:ヘアサイエンス(日本毛髪科学協会)、発毛・育毛に本当に効く新常識(青春出版社;武田克之)、はげが治った私の裏技育毛法、育毛Web、毛髪110番など